3月20日
歴史建造物を見て回るサイクリングが好きだ。
特に、明治時代のレンガ造などにレトロ感を感じる。
レトロ建築を巡るサイクリングに誘ってくれるのは、レンガ建造物が大好きなスミだんなさんだ。
毎回たくさんのウンチクを披露してくれるのは、レンガ教の布教活動の様だ。
今日は更なるレンガ教の布教の為に、土木工学に明るい強力メンバーのショコラ先輩の先導で湖南エリアのレトロ建造物巡りを行う。
JR大津駅からスタート。
■旧逢坂山隧道 1880年竣工 近代化産業遺産
外国人技師に頼らず、日本人だけで完成させた旧東海道本線の鉄道トンネル。
京都ー大津間の難所だった逢坂山トンネルが開通した事で、神戸ー大津間が開通した。
蒸気機関車の煙によるレンガの煤け具合を熱く語り合う、土木マニア上級のお二人。
現在の東海道本線は、1921年に開通した新逢坂山トンネル。
複々線の下り線にある京阪電車との跨線橋も、豪華なデザインのレンガ造だ。
■琵琶湖第一疎水 第一トンネル東口
1890年完成 近代化遺産 土木学会選奨土木遺産
大津を代表する土木遺産は、やはり琵琶湖疎水やね。
桜の名所でもある。
■小舟入常夜灯
東海道草津宿と大津宿を湖上ルートで繋ぐ矢橋の渡しの船着き場跡。
船便の方が楽で速いと思われるが、琵琶湖の強風で欠航する事も多く、瀬田の唐橋を渡る陸路の方が確実だった。
室町時代の宗長に、『もののふの矢橋の船は速かれど 急がば回れ瀬田の長橋』と詠まれ、ことわざの『急がば廻れ』の語源となったと言われる。
そんなレクチャーを受けながら、琵琶湖を眺めるメンバー。
■狼川隧道のねじりまんぽ 1889年完成 JR琵琶湖線に南草津と瀬田の間。
草津川同様に天井川だった狼川をくぐる鉄道トンネル。
線路の付け替えと河川改修で現在は閉塞されている。
東海道線のねじりまんぽは殆ど調査済と思っていたけど、滋賀県にまだ残っていたとは不覚!
同じ思いのレンガ教のス師匠も夢中で、調査を行っている。
■オランダ堰堤 1889年完成 土木学会推奨土木遺産
レンガ教のス師匠を、いつか案内してあげたいと思っていたデ・レーケ先生のオランダ堰堤も、今回のコースの見所。
2025年に開通予定の新名神の大津ジャンクション工事。
高架橋の橋脚を立ててから、左右のバランスを取りながら桁部を張り出していく工法なんだそうだ。
土木工学に明るい人がいると、今日の様な建造物巡りのサイクリングはぐんと面白味を増すよな。
確か・・・プレキャストセグメント工法でしたっけ?
■大戸川発電所 旧京都電燈牧発電所 1911年完成 近代土木遺産
滋賀県内最古の水力発電所。大津地区の電気を供給していた。
■瀬田川洗堰 1905年完成 土木学会選奨土木遺産
琵琶湖から流れ出る唯一の瀬田川を堰き止め、治水を行う瀬田川洗堰。南郷の洗堰とも呼ばれる。
32門の内、現在は6門が遺構として残っている。
1961年に完成した現行の瀬田川洗堰を眺める。
『琵琶湖の水、止めたろか』とか、悪だくみを考えるおじさんの図。
和菓子の叶匠寿庵が営む、寿長生の郷で梅まつりが開催中との事。
例年より梅の開花も遅く、開催期間を延長したそうだ。
お陰で今年の観梅もできた。
レンガ建造物好きのスミだんなさんとは久しぶりのサイクリング。
私:『前回一緒に走ったのっていつでしたっけ?』
ス:『2019年の4月に奈良県天理市走ったっきりやな』
3年振りって気がしないのは、コロナの自粛で思い出が少ない生活のせいか?時間が早く過ぎる年齢になったせいか?
趣味の合う人と過ごす時間は、とても楽しい。
みなさん、また遊びましょう。ありがとうございました。
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忘備録
経済産業省・・・近代化産業遺産
文化庁・・・近代化遺産
国土交通省・・・近代土木遺産
土木学会・・・土木学会選奨土木遺産
めんどくさいので、私の中ではすべて土木遺産って呼ぼう。
約55キロ走行
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