非現実的なものには一生ワクワクしたほうがいい
漫画・キン肉マンの特徴
ご存知の通り、キン肉マンという漫画はプロレスを題材にしています。
超人レスラーと呼ばれるキャラクターの中にはキン肉マンやテリーマン、ラーメンマンといった実際の人間のようなビジュアルのキャラクターもいれば、
ベンキマンやステカセキング、サンシャインといった、人間離れした非現実的なキャラクターもいます。
闘い方、技にしても通常のプロレスではありえないようなものも多々出てきます。
ゆでたまご『キン肉マン62巻』集英社
たとえば、ベンキマンの必殺技「恐怖のベンキ流し」
ステカセキングの「地獄のシンフォニー」
ザ・ニンジャの「順逆自在の術」
これらの技は当然、現実のプロレスではありえない技です。
そうした非現実感満載の漫画・キン肉マンに、現在多くの大人が夢中になっています。
YouTubeのキン肉マン考察チャンネルなどでも、コメント欄を見ると、今後の展開についてそれぞれがあーだこーだと熱く語り合っている様子が伺えます。
各コメントから察するに、その目はキラキラして生き生きとしているのが想像できます。
キン肉マン世代でしょうから、40代50代の男性でしょう。
そういう大人がいると思うと、私は嬉しくなります。
中には「大人げない」「子どもっぽい」と否定する向きがあってもおかしくはありません。
しかし、非現実世界を楽しめる大人であったほうが断然、人生も楽しく生きられるのではないでしょうか。
人を虜にする要素とは?
いや非現実を楽しめる大人…
といっても、それが本来の人間の姿だと思います。
子どもだろうが大人だろうが、年齢は関係なく。
いくつであろうと非現実を楽しめる、
ファンタジーを求めるのが人間本来の性質です。
ディズニーランドやディズニーシーに夢中になっている大人ってたくさんいるじゃないですか。
主に女性でしょうけど、年間パスポートを持っていたり(現在、年間パスポートは廃止になっているよですが)毎週のように通っていたり。
ディズニーにハマる人たちも似たように、非現実的なものに惹かれるんじゃないかと思うんですよね。ファンタジーな空間に。
昔のプロレス会場でも、悪役レスラーのタイガー・ジェット・シンに追いかけられて興奮する大人はたくさんいました。
大の大人が、本気でシンの入場シーンを恐がって逃げ回っていたんです。
みんな恐がりながらも同時に楽しんでいました。恐楽しんでいました。
あれも非現実でしたからね。
日常では到底味わえない体験。
サーベルを口にくわえた半狂乱のデカいインド人が暴れまわってるんですから。
新日本プロレスが旗揚げした当初、
アントニオ猪木vsタイガージェットシンの看板カードは絶大な人気を呼び、全国の会場をソールドアウトにしました。
それもひとえにシンの非現実的なキャラクターによるものが大きかったのではないでしょうか。
アホらしくて上等
ですから、非現実的なものに対しワクワクする、
非日常の空間に興奮する、
そこに年齢は関係ないのです。
いくつなっても、人間には非現実を楽しめる精神性が宿り続けているはずなのです。
にもかかわらず、先ほども言ったように「子どもっぽい」とか「いい齢して遊んでるんじゃないよ」とかいって横やりを入れてくる人がいる、
人間が本来持っている遊び心、非現実を楽しむ心にフタをしてくる人がいるんですよね。
あるいはなんとなく、そういう社会的風潮を感じることもあるでしょう。
「大人はこうあるべき」「子どもっぽい漫画やゲームは慎むべき」みたいな。
家庭や学校の教育も影響しているかと。
あなたはこのブログを読んでいるくらいだから、日ごろから非現実を楽しんでいることでしょう。
しかし世の中、社会的な風潮に流され、せっかく宿っている遊び心を自ら排除し、息苦しさ(生き苦しさ)を味わっている大人が多いような気がします。
息苦しさから解放されるには、「大人はこうあるべき」みたいな刷り込みをひっぺがし自分を解放させてあげること、
本来人間に宿り続けているはずの遊び心を取り戻すことではないでしょうか。
繰り返しますが、
非現実、ファンタジーに惹かれるのが人間です。
年齢は関係ありません。
キン肉マン好きならいくつになっても、腕が6本あるアシュラマンの阿修羅バスターに興奮するもの。
「恐怖のベンキ流し」が決まれば、その後の展開が気になるものです。
アホらしくも実に真っ当な精神性。
そこに気づき、自分を解放させていけば、より楽しく生きていけるはずです。