正しいって何でしょうね | PTAはPTA

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私が経験したことを基にPTAに対して感じたこと・感じていることを綴ってみようと思います。

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私たちは日常生活で「正しい」とか「間違っている」という言葉をよく使いますが、
それでは正しいって何?と改めて聞かれると、正しいの中には様々な意味が含まれていてることに気づき、なかなかうまく説明できません。

辞書を引いてみると
①形や向きがまっすぐである。形が曲がったりゆがんだりしていない。
②道理にかなっている。事実に合っている。正確である。
③道徳・法律・作法などにかなっている。規範や規準に対して乱れたところがない。

とあります。
これをもっとざっくり言えば正しいには①倫理的に正しいと②論理的に正しい
の二つがあり、言い換えれば「何かに適っている・合っている」ことを「正しい」と表現しているっていう感じになるでしょうか。

論理的な視点なら「何か」は「前提」を指し、倫理的視点なら社会通念上の「価値観」を指しているということでしょうか。

悩ましいのはこの先ですよね
日々の生活では、お互いの「正しさ」を競い合うわけではありませんよね。
体裁を整えたり、正しい言葉を使ったりすることはとても大切ですが、仮に意味が正しくても、言葉の使い方が正しくても、周囲や相手の人にもっと話を聞きたいと思ってもらえなければ、伝えたいこととして正しいとは言えない気がするんです。

ある点での正しさがいつも必ず正しいとは限らないとずっと昔に教えてもらったことがありますが、仕事や暮らしの中で他者との関わりが多くなればなるほど痛感します。

実は私の身近にも正論モンスター、ロジカルモンスターと評される人がいらっしゃって、
発される言葉は客観的に見れば理路整然としていて、理論的にはいつも正しいと感じられ、素直にすごいなあってリスペクトする反面、その方の言葉や内容が周囲に受け入れられているかといえば、そうでもなくて、賛同される人もいらっしゃいますがどちらかといえば避けられている、疎まれているように思います。

発する人の立ち位置に因るかもしれませんが、現場に近ければ近いほど実働が伴うかどうかを周囲は見ているように受け取れます。

同じような印象を与える人たちをネット・SNS上でもよくお見掛けしますが、やはり言葉だけ、それも直接ではなく遠く離れたところから、だけで終わってしまっている人や、自分の体験を一般化して、断定的に発信してしまう人が多い印象です。
実際にその方たちが現場で同じような発言をされているかどうかはわかりません。
リアルでは直接口にするだけでもとても勇気がいることだと思います。

特にVS行政、VS学校、PTA、VS町内会・自治会ではそういう発信を非常に多くお見かけします。

そういえば、少し前に高知県土佐市の移住、まちおこし事業でのトラブルが議論を呼んでSNS上で大炎上していました。最初はネットユーザーも発信者の移住者であるカフェオーナーへの同情・賛同、一般的な田舎あるあるの閉鎖的、ムラ意識を含め、住民や市、指定管理者への非難集中でしたが、市への根拠なき誹謗中傷や脅迫、市側の反論から状況が少しずつ明らかになってくると、発信内容や見解も変わっていきました。

田舎VS都会、若者VS高齢者、既存の価値観VS新しい価値観
SNSの拡散力はものすごいものがあり、SNSで「バズる」ことで、対立軸が作りやすいのはネットの最大の特徴だと思います。

実際にはどちらかの是か非か、そんな安直な内容の話ではないので、こうした問題でいつも感じるのが双方からの話を聞かないと真相には近づけないということ。
そして安易な発信が時に事態を悪化させたり、多くの人を傷つけたりすることです。

正論を言って人を見下して満足感を得たいだけなら、それはそれでいいかもしれません。
でも解決に向けて動きかけるとか、あるいはそれを聞いた相手へ思いを馳せれば・・・その言葉を受け取った相手にどういう影響を与えるのか?
発信者は想像されたでしょうか?

ずいぶん以前に正義の反対は別の正義っていう記事を書いた記憶があります。

正しいか正しくないかの前に必要なことは、発した言葉がどんな影響を与えるかを考えることではないかと思います。

もちろん個人(の意見)は尊重されなくてはいけない。

でもそれは自分(の意見)だけが尊重されればいいということではなく、自分とは全く違う(意見)も尊重されなくてはいけないはずなのに・・・自分と違う主張を貶める発信ばかり。
その言葉はそのまま自分に対して向けられた言葉なのにそれには気づかない。

どちらがどうだっていうことを、第三者が一方的に、あるいは気軽にジャッジするのはとても危険、当事者間の主張の対立や争いがあったとしても、雰囲気や感情に任せて炎上を煽ったりするのは、本質的には「テロ」と同じように思えてなりません。

そしてもっと怖いのは、それに便乗して発信している自分に気づかずにいること。

肝に銘じておきたいと思います。

 

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