無農薬農業なんて、誰でもできる。 か? | バラのお話

バラのお話

1998年 福島県須賀川市でバラ農園をはじめました。
農家は研究開発型の仕事だと言う信念で
とにかく、毎日を実験しまくっています。
バラの育て方の方法を色々と書いていきます。
もっといい方法があれば、コメントください。
ありがたいです。

 

オランダのガーベラ畑です。

これだけ、人口環境にしていても、多少は農薬を使っていたようです。

(食べ物ではないからね)

 

 

オランダに行くと、トマトやパプリカなどで 化学農薬を使わないのは

当たり前になってきています。

(そのかわり、虫や菌を使っていますが。)

 

 

人工環境をしっかりコントロールして

虫をいれなくして、湿度をコントロールして かびの発生を抑制すれば

結構それで、なんとかなります。

 

 

日本でも、もともと 半導体用のシリコンウエハを作っていた工場を改造して

レタスを作っているところは かびの胞子も フイルターで

とってしまって、空気が清浄。 

その上、水耕栽培で

虫のはいる隙間もありませんので

完全無農薬 で、全然平気 というところもあります。

 

これらは、いうなればキレイキレイ系の無農薬農業

 

わかりやすい。

 

でも、なかなか、それだけの資本投下をして

野菜や花で 利益が回収できるかと言うと

そんなに簡単ではありません。

 

半導体の工場を改造したところも

もともと、あって、更地にするのには、もっとお金がかかるので

それだったら農地として使おうということになったようです。

農地にすると税金なども変わるようです。

 

オランダの場合は、規模を大きくして、スケールメリットで

なんとかしているようです。

 

日本では、消費者の数が限られているし

(オランダのようにトラックで ヨーロッパ、アラブ、ロシアなどに運んでいけない)

平野の広さが限られているので、大きなハウスもできません。

 

だから、

農場の中に、虫も、微生物も呼び込んで

そのバランスでなんとかしてしまおう

というのが 自然農法ということになるのでしょうか。

 

福岡正信先生のように、達人になるとそれでも

普通の在来農法と同じくらいの 収量を採れるようになるということですが

 

普通は、そんなにうまくはいきません。

 

 

私は、冬に剪定して、掃除して オランダのようにキレイにして

 

その後 段々と 自然派の農業のように

微生物や虫頼みになって そして一年が終わる

というふうにしています。

 

4月からなつにかけては

掃除の効果で 虫も病気も出にくいのです。

 

8月が暑いと 太陽の掃除効果で 秋もそこそこ

虫も病気も出にくくなるのですが

 

 

今年のように、涼しい夏だと 太陽による 熱掃除がうまくできなかったので

 

ここからの虫使い、微生物使いが 結構難しくなります。

 

特に雨が続いて、日照が少なく 株に元気がなくなってくると

花をちゃんと咲かすのは大変です。

 

 

ここからがうでの見せ所なのですが

 

どうでしょうね。

 

終わってみなくては分からない。

 

それが、農業の恐ろしいところです。

 

毎年同じようにやっているように見えますが

毎年色々変えています。

同じようにやって同じようにできるなんてことは

一度もありません。

 

毎年、恐ろしい、だから飽きることもありません。

 

いつまで経っても、極めたと思えることがないのです。

 

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