前回は全体の形だけのパースでした。今回の作図はドアや窓を描き入れた作図になります。各部を描こむ通常のパース作図作業です。
図面を見てください。(図1)を見てください。ドアや窓の位置関係はそれぞれの寸法にて割り振られています。簡単な分割などで割り付けられてはいません。この図を描くには二通り考えられます。一つは線分の分割を利用した作図。これは明確に位置関係を割り出すことが出来ます。もう一つは対角線を利用した作図です。これはおおよそ位置関係を把握する程度の作図です。利点は簡単に早く描くことが出来ます。イメージを簡単に見せることが出来、ラフ画などで多用します。
今回は対角線による作図を解説します。
図面Aに対角線を描き入れます。2mの正方形に対する対角線です。1mの正方形が4つになります。さらにそれぞれの四角にも対角線を描き入れます。より位置関係が把握できるようにするためです。この操作位置関係がわかるようでしたら省いてもかまいません。(図2)
今回は正方形でしたが、対角線を描き入れる面が長方形でもプロセスは同じです。対角線のない図面と比べるとドアや窓の位置関係が対角線を加えることで簡単に特定できます。
次にパースにも同じように対角線の作業を行います。(対角線は平面上でもパース上でも同じ操作ができます。)
図面上での対角線との位置関係を見ながらドアや窓をパース上の対角線の位置に当てはめていきます。(図3)上からトレペをあててトレースすればドアや窓の入ったパースになります。(図4)
対角線を利用して位置関係をもとめる方法は様々な場所で対応が可能です。パース表現の求められる精度によりますが簡単なスケッチの表現としては問題ないかと思います。次は線分の分割を利用した正確な位置づけの手法です。




