京都へ半日、カフェと小さな小さな旅 | 今日の風に勇気をもらって

今日の風に勇気をもらって

ささやかな日常にもたくさんの幸せが隠されている。

義母の用事で、吹田市役所へ行くついでに

少し早起きして、京都御池まで足を伸ばしました。コーヒー

 

通りに沿って、外が見える駸々堂のカフェを見つけました。

アジサイがちょうど見頃でした。

いろいろな人たちが思い思いにそれぞれの用事を秘めて歩いているのを

眺めているのが好きなのかもしれませんね。

私の左側には外国人カップルが座っていて、ヒソヒソと楽し気な様子が

伝わってきます。

 

ある時、近所の保育園児たちが通りかかりました。立ち止まり、

先生に促された様子で、手を振り始めました。可愛いその姿に左のカップルの

女性から、にこやかな「フフフ…」という小さな声が聞こえてきました。

思わず私もその短くささやかなひとときに、そっと混ぜてもらうように手をふりました。

 

孫たちも今頃、あんなふうに、プクプクした手を振りながら、

私たち大人に、幸せの微風を贈っているのかもなぁなどと思いながら、

さて、あと2時間もない僅かな京都滞在をどうしようかとお店を後にしました。

 

 

朝、家を出たときは、シトシト降り止まぬ感じだったのに、見事に

青い空が見えて、蒸し蒸しとした気温の中、目に付いたのは、

「京都万華鏡ミュージアム」でした。

 

 

すっかり忘れていた「万華鏡」という存在そのものでしたが、

涼しい館内で涼みたいという気持ちもあったので、入ってみることにしました。

 

期間限定で、収蔵品の中から陶磁器・木製の万華鏡を中心に

国内外の万華鏡作家による作品がいくつも展示されていました。

 

小さな穴からのぞく世界は、色と光と形が次々と変わっていく驚きの魔術…。

千変万化に広がって、時間を忘れて展示されているもの全部、手に取ってみました。

 

1時間に1度、展示室の壁いっぱいに投影される「投影式万華鏡」があること、

職員の人に教えていただき、3分ほどの投影は、思いがけない美しい時間の中にいました。

 

 

「楽紙館」は見て楽しい場所。紙の小さな博物館です。

京都文化博物館の中にあり、京都を訪れると寄りたくなります。

 

NHKの大河ドラマの影響もあり、源氏物語をモチーフにしたオリジナルの商品が

多いようでした。

高校生の頃、若紫の章の場面で「勘違い」から繋がっていった笑い話が、今でも

その頃の友人たちに会うと、忘れられない思い出話になって皆で大笑いしてしまいます。

 

 

この便箋はYUKINOさんへ。

 

紙の文化はたとえ、世の中がどんなに進歩しようとなくしてはいけない大切な

日本の大きな宝だなと改めて思いました。

 

ほんの2時間ほど、近辺をうろうろしただけの京都旅になりました。

 

「真田太平記」11巻を鞄に忍ばせて、「小野のお通」という当代一の才女が

真田信之に宛てた返書を読んでみたいなどと電車に乗りながら、

「紙の本」もなくならないように「楽紙館」でのいっときを思い出していました。

 

いよいよ、最終巻に入ります。

「真田幸村」はとうとう散ってしまった。(T-T)

そのあとの、真田家はどうなっていくのか。私の本の旅はあと少しです。