阪急宝塚線、岡町駅で降りてすぐの所にある「天麩羅たかの」さん。
本当に久しぶり、半年振りくらいかな。
もともとが4組くらいで一杯になるような狭いお店ではあるのですが、最近はなかなか予約が取れなくなってしまいました。
天麩羅が食べたいなと思って電話してもいつも満席。
今回は一休から、一ヶ月以上前にオンラインで予約していました。
中に入ってびっくり。
どこかで見たことのある方がカウンターに立っておられます。
「あっ、お久しぶりです」
向こうから声をかけてくださいました。
なんと、本店「創作割烹たかの」のオーナーじゃありませんか。
どうもこのお店を任されていた板さんが退職されたみたい。
そこで3月からオーナー自らこちらで腕を振るっているのだとか。
まあ事情はよく分かりませんが、それはそれで楽しみです。
まずはお飲み物。
僕はいつものようにビールを。
連れ合いは日本酒。
この日は仙禽から。
栃木のお酒です。
冬限定の雪だるまを呑んでから、すっかりファンになってしまいました。
今回はクラシック仙禽の生もと無濾過原酒、無垢です。
いやあうれしそう。
お料理は、まずお椀から始まりました。
これは前菜、カニのすりおろし。
相変わらず上品なお味です。
ここでオーナーがこの日の食材を見せてくれました。
稚鮎です。
元気に泳いでいますね。
いやあ楽しみ、楽しみ。
てんぷらは車えびから。
まず足
そして身。
その後はホタルイカ、フキノトウと春らしいネタが続きます。
合間にはこんなものも。
中身はこちら。
ホッキ貝の酢味噌和えと初鰹の漬けです。
ホッキの歯ごたえとかつおの旨み。
たまらんですなあ。
ここで二種目のお酒を。
天明の純米大吟醸。
会津山田錦を30%精米しているのだそうです。
おまけにこれは、4年に一度しか作らないという一火閏号。
大吟醸らしからぬ、すっきりとした後味と、鼻に残る香りが印象的なお酒でした。
その後はホタテ、アスパラと続き、いよいよこちら。
稚鮎です。
程よい苦味がたまりませんね。
この後も天麩羅の合間に一品を出してくださいます。
これは海老のカクテルです。
上にかかっているのはポン酢のジュレ。
プリップリの食感がたまりませんね。
ジュレも程よいすっぱさでした。
最後のお酒は風の森。
奈良のお酒です。
これは雄町807といって、雄町米を80%精米して作ったお酒。
いまどき精米歩合80%なんて珍しい。
先ほどの天明とは対極をいくようなお酒ですね。
どこか懐かしいような風味でした。
その後も太刀魚や筍の天麩羅が。
天麩羅の最後は椎茸でした。
これをお店特製の肉味噌に漬けていただくのです。
この肉味噌がまた美味いんだなあ。
これだけでも酒のアテになります。
〆めのご飯はお茶漬け。
僕は鯛茶漬けをいただきました。
そしてデザートのアイスクリームで終了。
けっこう品数が多かったなあ。
おなか一杯になっちゃいました。
基本的な構成に変わりはないのですが、構成が少し変わりましたね。
オーナーさんいわく「せっかくなので、何か違いを出そうと思って」だそうです。
確かにね。
いい按配で一品が出てくるのはうれしいですね。
「たかの」らしいとでもいうのかな。
聞いた話によると、これまでの板さんは独立して新しいお店を始められたみたい。
それも僕の家のすぐ近くに。
ここよりさらに小さなお店みたいですが、一度こそらにもうかがってみなきゃあいけませんね。