翌日はホテルで朝食をいただいた後、三国湊町を散策しました。

街中には観光用の無料駐車場がいくつかあるのですが、これが実に分かりにくい。
ホテルでいただいたパンフレットを見ながら同じところをぐるぐる回って、ようやく見つけることができました。
もうすこし大きな看板、案内板などを整備してほしいものです。

なにはともあれ、「三国湊きたまえ通り」へ。
そこはかつて北前船による交易で繁栄を極めた港町の痕跡が残るノスタルジックな町でした。
日本遺産にも認定されているようです。

これは三国湊座。



かつては芝居小屋か何かだったのでしょうか、この看板は目立ちますね。
今はご当地バーガーなどがいただける食堂で、各種ツアーなどの受付も行っているみたいです。

「福井の地酒のみくらべ」なんてのもありました。



こちらは昔のお茶屋さんかな?



窓の格子が花街らしい雰囲気をかもしだしています。
三味線や小唄の体験ができるっていうのも面白い。

ここは「マチノクラ」という施設。



門をくぐると広い庭のようになっていて、右側手前から二つ目の建物が歴史資料館になっています。

僕達も中にいたオジサンに誘い込まれ、竹下景子さんが三国を紹介するビデオを見せられました。
料金は隣接する旧岸名家の入館料とセットで¥200。

三国突堤のエッセル堤の資料も。



このエッセルさん、ビデオの中で竹下景子さんがおっしゃっていましたが、だまし絵で有名な画家、エッシャーのお父さんなのだそうです。

しばし見学した後は隣接する「旧岸名家」へ。



ここは代々材木商を営んでいた岸名惣助の住んでいた町屋。

玄関を入るとすぐ脇には帳場があり、いかにも商家らしいたたずまいです。



家の真ん中を土間が通っており、右側が座敷、左側がかまどなどのある調理場といった造りになっていました。



岸名惣助という人は粋な方だったらしく、手水は水琴窟になっており、このように水を流すとカラン、コロンというきれいな音色が聞こえてきます。



座敷にある仏壇は「三國仏壇」と呼ばれる総漆塗り、金箔張りという贅沢なもの。



ホコリのたたない海の上で漆を塗るなどの工夫がされており、百年以上たってもヒビが入らないのだとか。


当時は日本各地から仏壇を買いに来る人が後を絶たなかったとのことですが、今は金物細工の技術が途絶えてしまい、同じものを再現するのは不可能なのだそうです。

こちらは二階にある座敷で、主に俳諧連歌を楽しむために利用された部屋。



松尾芭蕉のお弟子さんでもあったらしく、ここに並べられている硯箱は、連歌の会への招待を断った芭蕉が、そのお詫びとして贈ったものなのだそうです。


当時一流の商人は一流の文化人でもあったということなのでしょうね。

 

 

にほんブログ村 旅行ブログへ
にほんブログ村

 

にほんブログ村 写真ブログへ
にほんブログ村