小学4年生のツヨシのクラスに、
一輪車と口笛の上手なマコトがやってきた。
転校早々「わたし、この学校の番長になる!」
と宣言したマコトに、みんなはびっくり。
でも、小さい頃にお父さんを亡くしたマコトは、
誰よりも強く優しく友だち思いで、頼りになるやつだったんだ。
最高の相棒になったマコトとツヨシが駆け抜けた一年間の、
決して忘れられない友情物語。
そう・・・。
遠い昔、確か おんなじような出来事は あったはずなんだ。
今みたいに自分を取り繕わない、
我がままで自分本位な 子ども時代。
クラスメートや友だちとの関わりに、時に悩んだり涙したこと。
あの時、言えなかったことや言わなかったこと。
ツヨシのいるクラスの仲間、
誰の記憶にも おなじような友だちや思い出があったはず。
マコトのような正義感溢れる存在に、影響も受けたはずなんだ。
「弱いも者イジメが大嫌い。
弱い者イジメを見過ごして逃げるような子は、大っ嫌い!」
あの頃・・・そう 今も、
そんな番長の存在に憧れもしたし、尊敬もする。
本を読みながら泣けてくるのは、
人は人によって救われるってことを感じられるから。
守ることだけが 優しさじゃないんだ。
本当の優しさは・・・