カメラ&レンズのこと(55):ニコンF4s | 信州:大町・安曇野便り

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日本が、あのバブル期の真っ最中の昭和63年(1988)、

ついにAF(オートフォーカス)のF4が発売されました。

 

F3に続いてデザインはジュージアーロ。

モータードライブ内臓ですが、その速度を速めるため、

専用グリップと底部にバッテリーホルダーを組合わせる「F4s」にしました。

 

 

 

F4sは大きく重くなりました。

しかもボディはエンジニアリング・プラスチックとなり、

経年により、グリップ部など擦れてテカテカになりました。

 

 

 

 

 

おまけに「NIKON」のロゴはプリントになり、

ぶつけたりすると剥げてしまう恐れがありました。

 

 

 

 

 

シャッターは初の縦走り。

フィルム先端を右下の赤指標に置いて裏蓋を閉めるだけで、

自動的に1枚目を巻き上げる仕組みになっていました。

 

 

 

縦走りシャッターになったお蔭で、最高速度1/8000秒!

シンクロ速度1/250秒で、日中シンクロも使いやすくなりました。

 

 

 

 

フィルム巻き戻しも自動化されましたが、

何故か巻き戻しノブは、念のためか残っています。

 

 

 

裏蓋を「マルチコントロールパックMF-23」に替えました。

 

[画面内]年月日、月日年、日月年、日時分、時分秒、

フィルムカウント値、アップカウント値(6桁)、固定数値(6桁)

[画面外]年月日、日時分(秒)、固定数値(6桁)、フィルムカウント値、

露出値(シャッタースピード・絞り値)、補正量(オートブラケティング設定時)

 

以上の設定が出来ました。

 

 

 

 

 

「マルチフォトミックファインダーDP-20」

側面に「測光モードセレクトダイヤル」と「視度調整ノブ」

 

 

 

「F」の時代からそうですが、ファインダー交換できます。

 

 

 

 

スクリーンでは左右逆像ですが、ファインダーで正像に転換されます。

 

 

 

「外部電源パックMB-22」

 

 

 

使用電池は単3乾電池6本。

連射速度は5.7駒/秒と高速化しています。

 

 

新しい「AI AF Zoom Nikkor 35∼70mm F2.8D」を、

このカメラに付けっぱなしにして使いました。

 

 

 

 

「AI AF Zoom Nikkor 35∼70mm F2.8D」

ズーミングするときにレンズを回さない直進式。

広角側が35mmというのが物足りませんでした。

 

 

 

このレンズは、一代前の「S」タイプに中玉の曇りがよくあるそうですが、

「D」タイプなので、スッキリ奇麗です。

 

 

 

 

35mmにセットした時だけ、マクロに切り替え可能。

0.28mまでの近接可能ですが、AFは効かず、MF。

 

 

 

マクロの作例

 

 

便利は便利ですが、あまり使いませんでした。

 

このレンズを付けたF4sで、当時はモノクロではなくネガカラーでしたが、

よく撮り、また種々コンテストに応募しました。

 

カメラを取り出して電池を入れ、シャッターを切りました。

“シャカッ”と軽いシャッター音で、夢中で撮っていた頃を思い出しました。

 

35-70mmのズームでしたので、

28mmを付けた「F3HP」の2台を肩に撮り歩きました。

 

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カメラ&レンズのこと(56):ニコンF5

に続く

 

 

カメラ&レンズのこと(54):ニコンF3HP

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