日本が、あのバブル期の真っ最中の昭和63年(1988)、
ついにAF(オートフォーカス)のF4が発売されました。
F3に続いてデザインはジュージアーロ。
モータードライブ内臓ですが、その速度を速めるため、
専用グリップと底部にバッテリーホルダーを組合わせる「F4s」にしました。
F4sは大きく重くなりました。
しかもボディはエンジニアリング・プラスチックとなり、
経年により、グリップ部など擦れてテカテカになりました。
おまけに「NIKON」のロゴはプリントになり、
ぶつけたりすると剥げてしまう恐れがありました。
シャッターは初の縦走り。
フィルム先端を右下の赤指標に置いて裏蓋を閉めるだけで、
自動的に1枚目を巻き上げる仕組みになっていました。
縦走りシャッターになったお蔭で、最高速度1/8000秒!
シンクロ速度1/250秒で、日中シンクロも使いやすくなりました。
フィルム巻き戻しも自動化されましたが、
何故か巻き戻しノブは、念のためか残っています。
裏蓋を「マルチコントロールパックMF-23」に替えました。
[画面内]年月日、月日年、日月年、日時分、時分秒、
フィルムカウント値、アップカウント値(6桁)、固定数値(6桁)
[画面外]年月日、日時分(秒)、固定数値(6桁)、フィルムカウント値、
露出値(シャッタースピード・絞り値)、補正量(オートブラケティング設定時)
以上の設定が出来ました。
「マルチフォトミックファインダーDP-20」
側面に「測光モードセレクトダイヤル」と「視度調整ノブ」
「F」の時代からそうですが、ファインダー交換できます。
スクリーンでは左右逆像ですが、ファインダーで正像に転換されます。
「外部電源パックMB-22」
使用電池は単3乾電池6本。
連射速度は5.7駒/秒と高速化しています。
新しい「AI AF Zoom Nikkor 35∼70mm F2.8D」を、
このカメラに付けっぱなしにして使いました。
「AI AF Zoom Nikkor 35∼70mm F2.8D」
ズーミングするときにレンズを回さない直進式。
広角側が35mmというのが物足りませんでした。
このレンズは、一代前の「S」タイプに中玉の曇りがよくあるそうですが、
「D」タイプなので、スッキリ奇麗です。
35mmにセットした時だけ、マクロに切り替え可能。
0.28mまでの近接可能ですが、AFは効かず、MF。
マクロの作例
便利は便利ですが、あまり使いませんでした。
このレンズを付けたF4sで、当時はモノクロではなくネガカラーでしたが、
よく撮り、また種々コンテストに応募しました。
カメラを取り出して電池を入れ、シャッターを切りました。
“シャカッ”と軽いシャッター音で、夢中で撮っていた頃を思い出しました。
35-70mmのズームでしたので、
28mmを付けた「F3HP」の2台を肩に撮り歩きました。
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に続く
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