カメラ&レンズのこと(54):ニコンF3HP | 信州:大町・安曇野便り

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1980年から2000年まで発売された超ロングセラー機、「F3」

発売当初のキャッチコピーは「Super Nikon」

「F3HP」は昭和57年(1982)に発売。

モータードライブ「MD-4」も購入しました。

 

ボディはアルミ合金ダイキャストで化成処理され、当初はブラック塗装のみ。

 

 

 

 

イタリアのジョルジェット・ジウジアーロが、

ボディとモータードライブを一体にして設計・デザインしました。

 

ごく初期のグリップ部分には、

ベンツのステアリングに張られていたレザーと

同じ素材のものが使われていたと言うことです。

 

 

 

 

シャッターはチタン幕でクォーツ制御式、

TTL開放測光で絞り優先AEを搭載。

そのための電池は1.55VのSR44タイプ2個使用。

 

 

 

露出補正はプラス・マイナスそれぞれ1/3段階で補正。

 

 

 

 

裏蓋をコマ間データバック「MF-18」に交換しました。

 

フィルムのコマとコマの間にデータを写し込むもので、

<年・月・日><時・分・秒><任意のフィルムナンバー>の、

3種類のいずれかを選ぶことが出来ました。

 

これは大変便利で、ありがたかったことを覚えています。

 

 

 

 

 

モータードライブ「MD-4」と、コマ速変換機「MK-1」

 

「MD-4」はニカド電池MN-2を使用した場合、

ミラーアップする必要がありますが、1秒間最高6コマの撮影が出来ました。

 

 

 

 

 

「MK-1」は、1コマ/秒・2コマ/秒・3コマ/秒と、

C/S(=MD-4のコマ速優先)の連写に切り替えることが出来ました。

 

この「MK-1」を取り付けると、縦位置の撮影がとても楽になりました。

 

 

 

 

単三8本使用

 

 

 

「緊急作動シャッター」

 

電池が消耗して一定電圧以下になるとシャッターが切れなくなりますが、

電池交換の暇がなく、緊急でシャッターを切りたい時、

この緊急作動シャッターを使用することが出来ました。

シャッタースピードは約1/60秒。

 

 

 

 

ほぼ28mmを付けっぱなしにして撮っていました。

スナップに活躍しました。

 

 

 

 

28mm、3本。

 

 

 

「NIKKOR-H Auto 2.8cm F3.5」

 

古いレンズで最短撮影距離が60cmなのが泣き所ですが、

このタイプの広角レンズにつきもののディストーションが非常に小さく、

絞り開放で撮影しても顕著なコマフレアは認められなず、

これは本当に優秀なレンズです。

 

コマフレアが殆ど無いことで、このレンズは

天体写真ファンの間でも愛用され続けてきたそうです。

 

 

 

 

 

「Ai Nikkor 28mm f2.8S」

 

ニコンらしくコントラストが高めで力強い描写をし、
解像力も良く、おまけに最短撮影距離が20cm!

28mmの完成型とも言われていました。

 

またシリアル・ナンバー 825xxx 以降はSIC、

 つまり新開発のマルチコーティング SIC(Super Integrated Coating )を採用し、

更に抜けが良く、カラーバランスのより良いレンズに改良されています。

 

このレンズはデジカメ一眼レフの時代になっても生産し続け、

またデジカメ一眼レフに付けて撮る人も大勢いました。

私もその一人でした。

 

 

 

 

「Ai Nikkor 28mm f2.8D」

オートフォーカスでDタイプ。

AF時代の標準的な28mmですがディストーションが目立ち、

私はあまり好きではないレンズです。

 

造りもなんだか手を抜いているような感じで・・・。

 

 

 

 

手前:「マグニファイヤー DG-2」

奥:「アングルファインダー DR-3」

 

とにかくニコンはアクセサリー群が豊富で、

カタログを見ていると、うん、成程、あれば便利だと、

ついつい買ってしまったりしますが、実際はあまり使いませんでした。

 

 

 

 

「マグニファイヤー DG-2」

 

 

 

「マグニファイヤー DG-2」

 

ファインダー中央部の像を2倍に拡大。

接写や複写、超望遠レンズ使用時など、より厳密なピント合わせが必要な時に使用。

 

 

 

マグニファイヤーを上部にはね上げるとファインダーの全視野を見ることができます。

-5~+3m-1まで視度調節も可能です。

 

 

 

「アングルファインダー DR-3」
 

 

 

ローアングル撮影の必需品!

左右正像、接眼側を回して視度調節できます。

 

しかし結局、使わなかったなあ。

 

 

 

 

 

「F3HP」

 

使いました、このカメラも。

大事に使ったはずなのに、あちこち剥げています。

 

フードの先端も剥げ、グリップもキズだらけ。

おまけに裏蓋はさらにひどいキズ。

 

でも、このカメラは好きで、愛着があります。

今回も電池を入れてモードラの動きを確認し、

空シャッターを、速度ごとに何枚か切りました。

 

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135mmを付けたモードラ付の「F2フォトミックA」を左肩に、

28mmを付けたモードラ付の「F3HP」を右肩に掛けると、

その重みは大変なものでした。

 

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「F4」が発売された後も要望に応え、「F3」は生産されました。

 

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カメラ&レンズのこと(55):ニコンF4s

に続く

 

カメラ&レンズのこと(53):ニコンF2フォトミックA

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