俳優 押尾学(31)と酒井法子の夫 高相祐一(41)が、同時期に麻薬取締法違反(麻薬及び向精神薬取締法違反)、覚せい剤取締法違反で逮捕。どちらの事件も、単純に麻薬を使用しただけでは済まない事態だけに、情報が日々積み重なり、ぼやけてゆく印象がある。現状で、比較した場合、どちらがより悪いのだろうか。
押尾学容疑者のケースでは、六本木ヒルズにあるマンションの一室で30代の女性が死亡し、麻布署が通報を受ける。関係者との事情聴取により、そこを出入りする押尾容疑者に任意同行を求めたところ、顔が青ざめ、手がふるえるなどの薬物中毒者特有の症状が見られ、尿検査からMDMAの陽性反応を確認、逮捕。
取調べによると、MDMAを押尾容疑者が1錠、女性が2錠飲んだ。その後、女性が意識を失い、押尾容疑者は心臓マッサージをしたが、怖くなり逃げたと供述。女性をその場に残し、同じマンションの別室に移動。
押尾容疑者からの連絡で駆けつけたマネージャーらが、警察へ連絡し、事件が発覚。事件の現場となったマンションは、下着通販大手ピーチ・ジョンの野口美佳社長個人が代表を務める会社の所有。ピーチ・ジョンと所有する会社とは資本関係はないという。
押尾容疑者は、MDMAの錠剤は、死亡した女性から勧められたと語っている一方、女性の知人の話として、1、2週間前、内容も分からない錠剤を相手から勧められ困っている話していたという証言が出ており、押尾容疑者の話とかみ合わない。女性が話す”相手”が押尾容疑者を指すかは不明。
押尾容疑者の行動で不可解な点は、錠剤が違法なものとは知らなかったとしながら、女性が意識を失った際、救急車を呼ばず、なぜ、逃げたか。違法でなければ、身を隠す必要はなく、違法な薬物を使用しているという認識があった可能性が高い。
また、女性が意識を失ってから、通報までにかかった時間が現時点では明らかになっていないが、速やかに通報していれば、状況は違っていた可能性もある。
尿検査でMDMAが検出されており、麻薬取締法違反容疑は当然。死亡する可能性を知りつつ、適切な処理をせず、通報もせずとなれば、責任者遺棄致死容疑も考えられるが、薬物により、正しい判断ができない状態となれば、立件は難しくなる。
この事件の影響として、押尾容疑者が出演した映画などが上映できないとなれば、莫大な違約金がプロダクションへ請求される可能性はある。押尾容疑者の所属事務所 エイベックス・マネジメントは即座に解雇。これから芸能活動を再開しようとしていた妻の矢田亜希子(30)も参考人聴取が検討され、こちらも決まっていた仕事が減るなど、別居していたとはいえ、夫婦である以上、一蓮托生といえる。
一方、酒井法子の夫 高相祐一容疑者のケースは、渋谷区内の路上をパトロールする警察官が職務質問、覚せい剤を隠し持っていたため現行犯逮捕。
高相容疑者は、警察官からの職務質問の際、電話で妻 酒井法子に連絡、20~30分後に現れたという。警察官にふくらんだズボンのポケットを触らせず、押し問答が2時間近くに及び、覚せい剤が見つかり逮捕。
高相容疑者は、東京・南青山でスキー&スノーボードショップ「CORE SIDE」を経営。高相容疑者は、有名スキーショップ「ジロー」の2代目、当時、玉の輿とも言われた。自称プロサーファーだが、プロとしてどこかに所属していた形跡はないという。
逮捕直後、酒井法子は失踪。所属プロダクションのサンミュージックは異例の会見を行い、相澤正久社長(60)が、酒井法子と接触が取れないことを明かし、会見を通じて連絡を呼びかけた。
当初、長男(10)を同伴している思われたが、8月6日、都内の友人が長男を預かっていることが明らかに。携帯電話の電波が最後に確認された山梨県身延山付近、警視庁は、最悪の事態を念頭に、所在確認に全力を挙げている。
酒井法子の出身は福岡県だが、実父 酒井三根城は山梨県に移り住み、都内に住む娘をたびたび訪ね、励ましていたという。三根城さんは、89年5月、中央道で交通事故死。同県に親戚が住み、親類の墓もある。
こちらの事件では、現在、覚せい剤所持で逮捕された高相容疑者よりも、直後に失踪し、行方不明となっている酒井法子に注目が集まっている。
気になる点としては、警察官が酒井法子の所持品を検査しようとしたところ、子供がいるからとその場を立ち去っている。なぜ、所持品検査を拒み、立ち去ったのか。立ち去った後、子供のところへ戻ったのか、それとも、そのまま、失踪したのか。
ここで、薬物について比較してみよう。
MDMAは、脳内のセロトニンを過剰に放出、精神が昂揚(こうよう)などをもたらす。飲んでから30分から1時間でこのような状態になり、4~6時間持続。 錠剤であるため、使いやすいと言われ、乱用により、混乱、憂鬱、睡眠障害、不安、脱水症、高血圧、心臓・肝臓の機能不全が起こる。
特徴として、混ぜ物が多く、純粋なMDMAはほとんどない。MDMAの危険性もさることながら、様々な薬品を混ぜることによる副作用も加わり、危険性が非常に高い薬物。また、MDMAは、性欲に与える影響はない。
覚せい剤は、薬物によりドーパミンを過剰に放出させ、快楽を得る。問題は、その副作用だ。血圧が上がり、汗をかき、喉が渇く。そして、不自然な筋肉の緊張、落ち着きなく目をキョロキョロさせ、幻覚、幻聴を感じるようになる。
覚せい剤で激ヤセというのは、内臓の働きが悪くなるため。食欲がなく、便秘となり、そして、不眠となる。過剰摂取では死にいたる。
MDMAの使用は、7年以下の懲役、覚せい剤の所持については、覚せい剤取締法で10年以下の有期懲役。もちろん、初犯であれば、執行猶予もあり、営利目的であれば、さらに罪は重くなる。
罪の重さで考えた場合、覚せい剤の方が重いが、相手が死亡した状況、不明な点が多々あることを考慮すれば、単純に罪の重さでは量れない。
どちらのケースも、夫の起こした犯罪行為により、妻や子供に多大な迷惑をかけ、別居中とはいえ、人生に影を落とした点では共通している。
興味、いたたまれない状況から麻薬に手をつけるものがいるが、一時の快感で、金、健康、人間関係、すべてを失うことを考えれば、手を出すことはできないはずだが。
追記:
酒井法子が住んでいたところからも、微量の覚せい剤が見つかり、夫の供述もあり、容疑者の妻から容疑者へ。数十万円を繰り返し引き出し、下着などを買いだめするなど逃走の準備をしていたという話も。
失踪前にこれだけの準備を整えていること、携帯電話の電波が確認されてからだいぶ時間が過ぎていることを考えると、山梨県ではなく、別の場所へ移動している可能性がある。
帰省で多くの人が行きかう時期だけに、捜査が進みにくいのは確かだが、顔を見ればだれもが気づく、知名度が非常に高い芸能人だけに協力者がいたとしても、そう長くは逃げ切れないはずだが。
所持品検査に応じなかったことが、本人も使用していたためとなればつじつまが合うということか。