いよいよ人間たちの世界ではコロコロコロナの緊急事態となった。やたらに出かけたり集まったり宴会なんかやっちゃいけないということだ。人間ジュニアもシニアもずっと家にこもっている。食事の度に、猫を構う。

 

 

猫たちはもともと家に引きこもっているわけだから、何も困らない。ただ、コロコロコロナは猫にだってうつるというニュースを読んだ人間たちは、猫がくしゃみをしたり鼻水を垂らすと「猫コロナか?」と色めき立つ。余計なお世話だ。

 

 

猫たちは食欲旺盛、睡眠たっぷり、居間が運動場だから毎日駆けっこ、コロナなんか寄せ付けない。Stay Homeを最初から実践しているにっきとはっかはこの度の「発令」のお手本みたいなものだ。

 

 

ところでにっきとはっかの育ての親「ボニーズハウス」のボニータさんがご自分のブログに「2年前の今日のこと」という記事を書いてくださっている。4月10日ははっかが子猫を産んだ日だったのだ。それを見守るにっきの様子も。あちこちのお家でその時生まれた子猫たちが美猫に育ったとのこと。おめでとう!ありがとう!

 

 

もう自分がママ猫だったことはすっかり忘れてしまっているはっかだけれど、これこの通り、のんびりゆったり陽だまりで寛いでいます。いつもふわふわで温かくって、静かな優しい猫です。

 

 

こちら、その時はっかとさして時をたがえず出産して二匹揃って子育てに奮闘したにっきも、ママ猫だったことは覚えていないでしょう。自分が子猫のように、(多分)姉さん猫のはっかに傍若無猫な態度でいつも甘えています。二匹とも傑作です!

 

 

「またにんげんがかーでがんわすれてったんだよね。ぬくぬくしててきもちいいからまくらにしてる」と、寛いでいるにっき。

 

 

「そう、わたしのこねこたち、みんなしあわせにしてるのね。よかった。おっぱいあげてたことなんかおぼえてないけど。にっきがわたしのこたちのぶんまでせわしてたってきいたわ。にっきもなかなかやるわね。わたしたち、ずっといっしょよ。」(人間が代弁)

 

 

「はっかちゃんといっしょだからさみしくないよ。まいにちいっしょにあそぶんだ。ときどきうるさいわね~ってしかられるけど。きにしない。」(再び人間が代弁)

 

 

高いところからにっきを見下ろすはっか。はっかを見上げるにっき。だいたいにっきがはっかの真似をして、せっかくはっかが楽しんでいたのをぶち壊しにする。けれど、はっかは泰然としている。

 

 

しょっちゅう場所の取り合いをするくせに、気が付くと二匹は近くで同じような格好で眠っている。どうしてこんなにシンクロできるのか。なんとなく傍にいると安心なのだろうか。

 

 

おかしなことをするにっき。ちぐらの天井に乗っかって、いつもは中に潜り込むちぐらをベッドにしている。それが気持ちいいなら結構なこと。猫もいろいろ工夫する。(まあ、大抵は偶然そうなるだけなのだろうが。)

 

 

あれ、姿が見えなくなったなと思うと、はっかは高いところに上って静かにしている。この本棚の天辺もお気に入りの場所の一つ。高いところにいると、人間が見ても貫禄がある。足元にあるのは釣り竿猫じゃらしの紐。いつもこの場所に竿が置いてある。

 

 

夜になるとにっきがこの釣り竿で(人間と)遊ぶ。にっきは自分で取りに行く。そばに置いてある椅子に上って両手と口で上手に落とす。人間が腰を上げるまで、紐の先についた魚で遊んで待っている。(ちょっと犬みたいではなかろうか。)

 

 

大きな目を見開いていても、つぶっていても、はっかの可憐さは抜群だ。人間たちを魅了し続けている。第一鳴き声がか細い高音で、その儚げな様子に人間たちはメロメロになる。(時々、それははっかの巧まざる作戦なのかと訝しむ人間たち。)

 

 

にっきはそのあどけない仕草で人間を魅了する。はっかと比べるからなのか、いつまでたっても子猫のような雰囲気が漂う。いたずらっ子ではねっかえりで、人間たちをびっくりさせることときたら!にっきのおかげで笑いが絶えない。

 

 

二匹揃って台所の棚に乗り、人間シニアが料理するところを監視している。飛び掛かるわけでなし、邪魔するわけでなし、ただ見ている。「あっちに行こうね」といって居間に連れて行かれても文句は言わない。だが、料理に興味があるらしい。(絶対何ももらえないのだけれど。)

 

 

二匹の関わり方は毎日見ていて飽きない。何か気にくわないことがあったのか、はっかが突然にっきに攻撃を仕掛ける。にっきが手のひらをいっぱいに開いて抵抗している。「やめてよね、はっかちゃん」とでも言いたげに。はっかは耳を倒して、容赦ない瞬間。

 

 

かと思うと背中とお尻をくっつけあって仲良く眠る。こういう姿を見つけると、いつものことなのに、人間は思わずそばに寄ってしばらく眺めてしまう。二匹の間には何か通い合うものがあるのだな、と。

 

 

そしていつもの「陽だまりの猫たち」。世界中で人間たちを悩ませ、苦しめているコロコロコロナにはお構いなく、暖かな春の日差しを全身に浴びてのんびりする猫たちを観ていると、ウィルスの攻撃にたじろぐ我々の現況をしばし忘れる。再び憂いなく暮らせる日々の遠からぬことを!