毎日が「いたずら日和」のにっき。キャリーケースの上に乗せられたおもちゃ箱(というよりガラクタ入れ)の中を物色しては、いろんなものを探し出してくる。すぐ飽きるのだけれど、とりあえず自分で発掘したものは、自分のもの。「なんかないかな~。}

 

 

先だってはっかお粗相をしたために引っぺがされたマットの代わりに、新入りが来た。猫の特性のことを考えないで選んだばっかりに、マットの端のフリンジがあっという間ににっきに見つかった。荒い縫い目に爪をひっかけるかという懸念より先に、にっきがフリンジをかじる、しゃぶる。このマットの寿命が思いやられる。

 

 

にっきの一番のお気に入りのおもちゃは何といっても釣り竿猫じゃらしなのだけれど、時々登場するのがこのリアルなネズミのぬいぐるみ。首にかけた紐でそこいらじゅうを這わせると、にっきが追いかけて捕まえる。長い尻尾を咥えて遊ぶ。だが紐を引くのを人間が止めると、にっきの関心もスッと引く。自走しないネズミなんか、目じゃないとでも言わんばかりに。

 

 

我関せずのはっかは、出窓の上で毛皮を舐めるのに余念がない。美猫道をまっしぐら。モフモフしたお腹の毛も丁寧に舐める。湿ってぺたんとなるくらいよく舐める。そして時々毛玉を吐き出す。(これはあまりゾッとしない。)

 

 

クールで独立独歩のはっかが、ときどき猛烈に甘ったれになる。人間の方も甘えるはっかに目がない。にじり寄ってきた猫が膝の上に乗ろうものなら、「よしよし」と撫でること、抱きしめること。はっかはまんざらでもない顔で人間の腕の中に納まっている。

 

 

しかも何を思うのか、人間の胸にすがり、じっと目を閉じたりなどするものだから、人間もうっとりしてしまう。しかし、これが実は甘くない。はっかは最強の「時間泥棒」なのだった。この暖かでフワフワした猫に勝てる人間はいない。いつまでも「よしよし、いいこだね」が続き、ハッと気づくととてつもなく長い時間がたっている。それでも誰も後悔しない。恐るべし、はっか!

 

 

取っ組み合いをすると三勝一敗くらいでにっきが強いのだが、はっかもいざとなると負けてはいない。通りすがりのにっきにパンチをくらわせたりする。貫禄のはっかが猫ベッドに収まっているのを遠巻きにするにっき。はっかもおもちゃを持ち、にっきの前には自走ネズミが。それぞれ好きなものを持っていれば戦う理由はないというもの。ただいま猫バトル休戦中。