台風が通り過ぎて行った。関東地方でも大変な被害が出た。風害と停電は特にひどかった。また交通機関への影響は甚大だった。台風前夜の天気予報をTVで熱心に(?)チェックするはっか。かぶりつきだ。にっきは後ろの方でちらっと見ているだけ。二匹の性格の違いが際立つ。

 

 

ところが画面が切り替わったら、にっきががぜん興味を示して前方へ。「こういうのすき。さんごくしだよ。にんぎょうもでるらしい」だと。にっきが画面を凝視するのは大変珍しい。お天気指示棒が見えなくなった途端、さっさと退散したはっかとはまた違った好みを持っているらしい。

 

 

さて台風とは無縁に過ごす二匹は、たらふく食べた後必ず互いの口の周りを舐めあう。おそらく、餌のにおいや味が残っているのを味わい尽くすのだろう。それとも、お化粧しあっているのか?はっかの恍惚とした表情がいつもと違う。

 

 

「くちのまわりだけじゃないもんね。せなかもなめちゃう。ついでにかじってしかられる」とにっきははっかの脇に鼻を突っ込んでいる。ここまでは仲が良くて結構。そのうち二匹はぶつかる。「ギャーオ」というすさまじい叫びに人間もビックリ。

 

 

腹くちくなった二匹は腹ごなしの睡眠をむさぼる。無防備な格好で、所かまわず。あまり気持ち良さそうなので、人間もつい引き込まれそうになる。テーブルの上はどうかと思うが、にっきくん!

 

 

はっかはクッションを枕にして、優雅に眠る。二匹とも似たようなポーズだ。お腹の毛がモコモコしている。そこはなかなかブラッシングさせないので、スッキリしないところ。でも、猫にだってプライバシーはある!

 

 

目覚めれば高いところへ。監視塔の本棚からあたりを睥睨するはっか。人間は下から見上げて、「なんかみえる、はっかちゃん?」と呼び掛けるが、一顧だにしてもらえない。

 

 

にっきは少し離れた食器戸棚が持ち場らしい。白い壁の上を這って行く蜘蛛を観察していたようだが、とても手の届くところではなかった。二匹とも、それなりに任務があるのか。

 

 

監視塔のはっかは、スイートないつもの表情を消し、おとな猫の風格で爪を立てている。きりっとしたはっかの表情もなかなか魅力的だ。毎日同じような暮らしをしているようで、猫にもいろいろな変化がある。こうして人間もろとも、時を経ていくのだろうか。