眠るのが仕事とはいえ、はっかは本当によく眠る。普段は人間が座る食卓の肘掛け椅子の一つに、たいてい陣取っている。食事をするときには起こしてどいてもらわなくてはならない。餌の時間にはぴたっと目を覚ます。今夜は外で野良猫が喧嘩して大声を上げた時に、ぱっと目を覚まして、出窓に急行した。外の気配を探るには最適の場所。その素早さには感心する。
「ふーん、どこの猫かしら?」
にっきは人間がちょっと動くとすぐ反応して「もしかするとご飯かな?」の表情で台所へ駆けつける。「違うってば。さっき食べたばかりじゃない。お姉さんと一緒にもっと寝てなさい」と言って聞く訳もなし。人間が料理を始めると、必ず偵察に来る。(お茶を飲もうと少し動いただけでも目を覚まして付いてくる。)「小さい猫はこんなところ危ないから向こうへ行ってなさい」と諭して聞き分けるわけもなし。ただ、最近は「しっし!」という言葉が分かるのか、退散することもある。
「猫のでしょ?」
二匹が仲良く舐め合っているところはいつ見ても微笑ましい。きっと産んだ仔猫たちのこともこうしてペロペロ舐めていたのだろう。にっきは人間の手も足もよく舐めてくれる。(以前いた家では「ペロペロちゃん」と呼ばれていたそうだ。)舐めてくれるのは嬉しいけれど、ザラザラの猫舌はちょっと痛い。
仲良きことは美しきかな
あまり舐めすぎると...キレます。