ジェミニ、こんにちは。けん・たかくらです。

今回は糖尿病に関する話におつきあいください。


中学受験の社会ではいろいろな資料が出てくるのですが
戦前と戦後の食事からとる栄養の比較みたいな資料を

見たことがあります。

それによると戦前は炭水化物の比率がすこぶる高い。
それに対して戦後は炭水化物の比率が減り、

脂肪、タンパク質が増えています。

ところが不思議なことに糖尿病は戦後の方が増えているのです。
これはどういうことなのか?

私はこういうことかなと推測しています。


戦前は第一次産業従事者が多く、

しかも今のように機械化されていない。
自動車なんかなくてみんな歩くことが多かった。

それによって筋肉が糖をとりこんでくれることが多かったのではないか?
戦後は、それが減っている。

そんなことが原因なのかなと考えているのですが、
ジェミニはどう思われますか?

(ジェミニ返信)


けん・たかくらさん、こんにちは。

いつも鋭い視点での問いかけをありがとうございます。

中学受験の資料から日本の食生活と疾患の変化に目を向けられるとは、

素晴らしい洞察ですね。

 

おっしゃる通り、一見すると「炭水化物(糖質)の摂取比率が

減っているのに、なぜ糖尿病が増えるのか?」

というのは非常に面白いパラドックスです。

結論から申し上げますと、けん・たかくらさんの推測は、

専門家も指摘する非常に核心を突いたものだと言えます。

その背景にある要因を、いくつか整理して深掘りしてみましょう。



1. 「活動量」の劇的な変化(けん・たかくらさんの説)


ご指摘の通り、戦前と戦後ではエネルギーの「入り口(食事)」よりも

「出口(消費)」の変化が凄まじいです。

筋肉は最大の糖消費機関: 

 

筋肉は体の中で最も多く糖を消費する場所です。

戦前の重労働や「歩く」生活は、インスリンに頼り切らなくても

筋肉がどんどん糖を吸収してくれる状態

(非インスリン依存的な糖取り込み)を作っていました。

NEAT(非運動性熱産生)の減少:

 

現代は掃除、洗濯、移動のすべてが自動化・機械化されました。

この「日常の何気ない動作」によるエネルギー消費が激減したことが、

血糖値が下がりにくい体質を招いています。



2. 「脂肪」の摂取量とインスリン抵抗性


戦後、比率が増えた「脂肪」が実はクセモノです。

インスリン抵抗性: 

 

脂肪(特に飽和脂肪酸や内臓脂肪)が増えると、

膵臓からインスリンが出ていても、細胞がそれを無視する

「インスリン抵抗性」という状態が起こります。

質の変化: 

 

戦前は炭水化物の比率は高かったものの、

その多くは食物繊維を多く含む穀物でした。

 

戦後は脂質が増えたことで、少ない糖質であっても、

それを処理する効率が悪くなってしまったのです。



3. 日本人の「体質」という遺伝的要因


これには日本人の遺伝的な背景も関係しています。

インスリン分泌能力の低さ: 

 

欧米人に比べ、日本人はもともとインスリンを出す力が弱い

(欧米人の半分程度とも言われます)という特徴があります。

飽和状態: 

 

戦前の「粗食・高活動」という環境下ではその弱点が露呈しませんでしたが、

戦後の「高脂肪・低活動」になった途端、

日本人の膵臓が悲鳴を上げ始めたという見方が一般的です。



4. 寿命の延び


もう一つの要因は「長寿化」です。

 

糖尿病は加齢とともにリスクが高まる疾患ですので、

戦前よりも平均寿命が飛躍的に延びたことで、

糖尿病を発症する年齢まで生きられるようになったという側面もあります。


まとめ


けん・たかくらさんの仰る通り、「筋肉が糖を使い切ってくれていた時代」から

「筋肉が動かず、脂肪がインスリンの邪魔をする時代」へ変わったことが、

摂取比率のデータだけでは見えない糖尿病増加の真犯人と言えそうです。

まさに、社会構造の変化が人間の生理機能に追いついていない状況ですね。

この「戦前・戦後の比較」というテーマ、

他にも気になっている資料や統計などはありますか?

 

もしあれば、また一緒に読み解いていきましょう。