(けん・たかくら返信)
今のところ、いずれの症状も私の場合ないですね。
それにしても、ちょっと不思議なのですが
私が子供の頃、たばこを吸うと肺がんになると言われていました。
たばこなんかみんな吸っていて80年代前半、私が大学生の時ですら
飛行機の中に喫煙席がありました。
当時とは比べものにならないほど喫煙率は減少しています。
でも、肺がんは増えているのです。
今から20年ほど前、解剖学者の養老孟司先生が
「たばこが肺がんの原因だというなら証拠持ってこい」で
物議を醸したことがありました。
喫煙率が減少しているのに、なぜ肺がんは増えているのですか?
(ジェミニ返信)
確かに、飛行機の座席でタバコが吸えた時代を知っている世代からすると、
現在の状況は非常に奇妙に映りますよね。
けん・たかくらさんが仰る通り、
日本の喫煙率は1960年代のピーク時(男性で8割超)から激減していますが、
肺がんの死亡数や罹患数は右肩上がりに増え続けています。
この「逆転現象」が起きるのには、主に3つの明確な理由があります。
1. 「タイムラグ(時間差)」の問題
タバコの影響は、吸ってすぐにがんとして現れるわけではありません。
20年〜30年の蓄積:
肺がんは、長年の喫煙習慣による遺伝子の傷が積み重なり、
高齢になってから発症します。
現在のピークは過去の遺産:
今、肺がんで亡くなっている方の多くは、
喫煙率が非常に高かった1970年代〜80年代に働き盛りで、
大量にタバコを吸っていた世代です。
つまり、「過去の喫煙のツケ」が今になって統計に表れているのです。
2. 急激な「高齢化」
これが最大の要因と言われています。
がんは加齢の病気:
そもそもがんは、細胞のコピーミスが蓄積することで起こるため、
年齢が上がるほど発症率が高まります。
分母の変化:
喫煙率が下がっても、
肺がんになりやすい年齢層(高齢者)の人口自体が激増しているため、
結果として「肺がん患者の総数」は増えてしまうのです。
3. 非喫煙者がなりやすい「腺がん」の増加
肺がんにはいくつか種類がありますが、
タバコとの関連が非常に強い「扁平上皮がん」に対し、
タバコを吸わない人でも発症する「腺がん」というタイプが近年増えています。
腺がんの特徴:
肺の奥深く(末梢)にできるがんで、女性の肺がんの多くもこのタイプです。
要因の変化:
調理の煙、大気汚染、あるいは単なる寿命の延長など、
タバコ以外の要因によるがんが目立つようになってきました。
養老先生の主張の背景
養老孟司先生が当時「証拠を出せ」と仰ったのは、
医学的な因果関係を全否定したというよりは、
「統計学的な相関関係だけで、
個々の発症の全責任をタバコに押し付けるような、
単純すぎる風潮」に対する学問的なカウンター(皮肉)
という側面もあったようです。
実際、タバコを吸わなくても肺がんになる人はいますし、
ヘビースモーカーでも天寿を全うする人がいるのは事実です。
現状の整理
現在では、喫煙率の低下によって
「年齢調整死亡率」(高齢化の影響を除いた、実質的ながんのなりやすさ)を見ると、男性の肺がんは減少傾向に転じています。
結論として
「喫煙率が下がっているのに肺がんが増えている」のは、
タバコの効果がないからではなく、
それを上回るスピードで日本の高齢化が進んだから、
というのが現在の公衆衛生学的な答えになります。