本日の言霊 2024.10.10

 

 

  オリンピックで連覇することというのは、相当強い精神力を保持していることの証でもある。オリンピックのように、4年に1回、それも世界中のアスリートと競争する中で、世界の頂点を極めるだけでも奇跡に近い話なのに、それをさらに4年間後にも再びやってしまうということがいかにありえない話なのかは、何かで1位になった人にだけ分かることだ。

 

 プロ野球では、セ・リーグで前半首位を走っていた広島カープは、後半戦にダッチロール状態となり、4位で終わってしまった。いかに1位をキープするのかは、本人たちにしかわからないが、一方のパ・リーグの覇者となったソフトバンク・ホークスはずっと首位を守り続けた。これまた常に追われる身のプレッシャーと戦いながらの優勝だった。

 

 「燃え尽き症候群」は、それまでモチベーションを高く保っていた人が、突然やる気を失ってしまう症状だが、オリンピックのように4年に1回の世界的イベントという1点に生活の全てのフォーカスを合わせるということができる時点でスゴいことだ。だからこそメダル獲得という目標を達成してしまうと、モチベーションを維持するための「目標」自体がなくなってしまい、意識するしないにかかわらず、気付いた時には燃え尽きていた、となる。

 

 いかに燃え尽きないようにするかだが、そこで有効なのは、どう考えても達成することが困難だと思えるような遥か遠くにゴールを設定することである。4年先とか短い(まぁ長いが)タームの目標ではなく、最低でも20年後くらいに達成できるか否かくらいの目標でなければ、目標を達成した瞬間に、また次の目標設定という事態に陥るからだ。