本日の言霊 2024.07.11

 

 

 カッバーラの奥義「生命の樹」は鏡像反転となる。自分のことを凄い人間だ、優秀な人間だ、素晴らしい容姿だと勘違いする人間は、やがて「死の樹」を真っ逆さまに堕ちていくこととなる。昇れば昇るほど、奢った人間は必ず滅ぼされることとなる。

 

 愛されたいという欲望は、やがて奢りへと変わる。最初のうちは「なんで愛してくれないのか」から始まるが、やがて「愛されて当然なのに」と意識が変わる瞬間が訪れる。その瞬間から人間の心の中に傲慢さが生まれ、うぬぼれた存在へと変貌する。

 

 なんで愛されないか。そこには必ず理由がある。それを無視して、愛されて当然だという大いなる勘違いをはじめたら最後、世間の評価ばかりを気にするだけの自意識の塊となるのだ。そして、自分しか愛せないから「自惚れ屋」と呼ばれるようになるのだ。