本日の言霊 2024.05.28

 

 

 子供の頃にTVから流れてきたドリス・デイが歌う『ケセラセラ』には、なんともいえない不思議な魅力があった。ヒッチコック監督の1956年の映画『知りすぎていた男(The Man Who Knew Too Much)』において、女優・歌手のドリス・デイが歌った主題歌で、映画の最後の方に子供を救うために歌う部分だ


 『Que Sera, Sera』とは、正しいスペイン語の表現ではないとされるが、日本人は「ケセラセラ」の意味が分からずとも、ドリス・デイの歌の中のなんともいえない「前向きな救い」を感じた。この”なんともいえない”と感じるものの中にはオトダマが宿る。但し、「言霊」ではないが。

 

 2006年のワールドカップ決勝の際、PK戦の前にイタリアのサポーターが「Que sera, sera」と大合唱した。するとイタリアがPK戦を征して優勝してしまった。正しい言葉でなくとも何万人もの人間がオトダマで大合唱すると、「なるようになってしまう」のである。

 

Que sera, sera
Whatever will be, will be
The future's not ours to see
Que sera, sera
What will be, will be

ケ・セラ・セラ
なるようになるわ
未来は誰にも分からないけど
ケ・セラ・セラ
なるようになるわ