本日の言霊 2024.05.01

 

 

 渋沢栄一のことを悪く言う陰謀論者が多い。日本に近代資本主義をもたらし、日本銀行を作ったのが渋沢栄一であり、だからロスチャイルドの子分なのだから悪い奴なのだ、と。そういう人に限って『論語と算盤』を読んでいないから、

 

 渋沢栄一の信条は「私利を追わず公益を図る」ところにあった。だから、何百という会社を作ったにも関わらず、三井や三菱、住友、安田のような財閥を作らなかった。そして「富を成す根源は何かといえば仁義道徳であり、正しい道理の富でなければその富は完全に永続できない」と語っている。

 

 これを日本の特殊性というなら、その通りだが、ウォール街の連中は何と言っているのか。それは「経済は戦争だ」である。通貨戦争であり貿易戦争でもあり、人生の戦争だ、と。戦争にはルールはあるが、戦争はいかなる手段を使っても勝てばいいということであり、それこそが彼らの考え方である。