ラテンミュージック棚から1枚

 「ラテン音樂のススメ: 120 Minutes of Latin-Caribbean Music」
 

 暑い。

 

 今日は「夏日」だと言っていたが、本当に夏日だ。暑い。

 

 暑い日には山下達郎の「FOR YOU」ととサントリービールというのが1982年からの決まりとなっているが、今日は「ラテン音楽」で行こう!と決めた。但し、暑くてやる気は出ないので、BGMをずっとラテンにしてしまう。タワレコがコンパイルした「ラテン音樂のススメ: 120 Minutes of Latin-Caribbean Music」は、昔のラテンが120分も詰まっているから、こういう日にはもってこいだ。

 

 


 このコンピ、ラテンの名レーベルとして知られたシーコ・レーベルに残されたキューバ音楽を中心に、カリブ海の国々であるプエルトリコ、トリニダード・トバゴ、ベネズエラ、ハイチでのサルサ誕生前夜、50年代後半~60年代前半のラテン・カリビアン音楽をコンパイルしたものだタワレコ企画・選曲による”世界の音、地球の歌"シリーズ"第1弾として2021年に発売された。

 
 日本でもその頃、昭和の昔はマンボやカリプソなどラテン音楽は大人気だった。うちの父親はレコードを数枚しか持っていなかった人だが、その中の1名は「トリオ・ロス・パンチョス」のものだった。戦後から昭和30年代まで、日本ではラテンは大流行だった。よって、このコンピを家の中でかけると、オーバー80の親類たちが喜ぶのだ(笑)

 

 このコンピには、同時代に本国でレコーディングされていた数々のハッピーなラテン・ソング全42曲が結集している。キューバの人気バンドであるソノーラ・マタンセーラの演奏とそこにフィーチャーされたさまざまなシンガーであるサルサの女王として名を馳せた女性シンガー、セリア・クルースや同じキューバ出身のセリオ・ゴンザレス、プエルトリコ出身のダニエル・サントス、コロムビア出身のネルソン・ピネード、アルゼンチン出身のカルロス・アルヘンティーノらの名唱も聴きどころ。
 

 

 プエルトリコからは最高峰コルティーホ・イ・ス・コンボや男前ラテン・シンガー代表格ティト・ロドリゲス、ハイチからはコンパ王ヌムール・ジャン・バティスト、加えてマイティ・スパロウのカリプソ・ヒット"ジーン・アンド・ダイナ"、高校野球応援歌で有名なラファエル・エルナンデス作曲の"エル・クンバンチェロ"(本盤の演奏はザヴィア・クガート楽団)等も網羅されている。
 

 が、やはり2枚のディスクの締めは、ぺレス・プラード楽団のマンボ・ヒットで締められているのがいい。ディスク1には、高中正義が2ndアルバム「TAKANAKA」でカバーしたことでも知られる "マンボNo.5"の1949年録音のオリジナル・バージョン音源が入っており、ディスク2には、同年録音の"エル・マンボ"で締められている。

 

 さぁ、仕事だ!と思ったが、やはりラテン音楽を聴いてしまうと気が抜ける(笑)。GWに仕事なんてするもんじゃない。