本日の言霊 2024.04.09

 政治家は汚職で捕まって議員を辞職しても、選挙で再び当選すれば「禊ぎは済んだ」と言ってまた平然と議員活動を続ける。これは有権者が投票したことで「禊ぎは済んだ」と認定されたとする考え方があるからだが、重い犯罪を犯した前科者には適応されず、前科者は穢れていると考える。

 刑務所から出所した者の再就職が難しく、再び犯罪を犯してしまう土壌を作っているのは「穢れた人間」と考えるからで、犯罪者同士が集まる温床となる。罪を清算したはずの人間を受け入れないからこそ、そうした人間が集まってしまうのである。

 江戸時代、犯罪者には一生消すことができない「入れ墨」を入れた。だから日本人には「タトゥー」は嫌われる。タトゥーを入れることは入れ墨者=犯罪者=穢れた者と見なすからで、温泉や銭湯で「入墨の方は入浴禁止」とする本当の理由は「穢れ」がついてしまうと考えるためである。