本日の言霊 2024.03.27

 日本における心理カウンセリングはメンタルケア先進国である欧米諸国に比べて、これまで国家資格など制度面の遅れによって発展しなかった、というのは真っ赤な嘘である。心の弱さを他人に見せることは精神病患者と思われたくないからで、その根底には精神病差別を恐れる意識が存在してきたからだ。

 さらに、バブル経済が崩壊するまで、男たちの悩みを打ち明ける場所はクラブであり、夜の蝶たちが心理カウンセラーの役割を担った。それは現在も変わらず、男はキャバクラで「すごい〜」と言われるために足繁く通ってお金を失い、女はホストクラブにハマって闇に落ちる。 

 1970年代からどんな素晴らしい米国のカウンセラーがやってきても、結局は根付かずに帰ってしまう、を繰り返してきた理由は、この国の心理カウンセラーは常に夜の世界が担ってきたためで、それはこれからの時代も変わらない、変えるつもりもない、変わりたくないのである。