12インチシングル棚から1枚:UK軟弱ソウルの名曲
「Found My Girl (12")」/ Imagination
イマジネーションは、1981年に結成された80年代UKソウルを代表するグループだ。ロンドンで結成されたバンドで、フロントに立つのが、リード・シンガーのリー・ジョン、ベーシストのアシュレー・イングラム、ドラマーのエロール・ケネディであった。ちなみにメンバーのアシュレー・イングラムは、後にプロデューサーとしても活躍している。
1985年にリリースされたこの曲はハッキリ言ってしまえば「軟弱ソウル」だ(笑)。もう歌詞の内容が「なんじゃこりゃ」なのである。言いたいことは分かります。分かるのだが、「どうなのよ、この歌詞は」と言いたくなってしまうのである。
Today my love just fell from the sky like Peter Pan.
I just wanna fly
But I have Found My Girl.
僕の愛はピーター・パンのように空から降ってきたよ。
空を飛びたい気分だよ。
遂に僕は彼女を見つけたんだ。
って、ソウルじゃないだろ。この歌詞は。2番の歌詞も軟弱なのだが、なにせ曲がいい(笑)。そしてリー・ジョンのファルセット・ヴォーカルがいいのである。だから許してしまうのである。ちなみに現在まで活動しているのはリー・ジョン(Leee John )ただ一人である。アシュレー・イングラムは90年に辞めてしまった。
さらにこの曲の正式なタイトルは「Found My Girl (Dedicated To Charlotte)」である。たぶん、シャーロットというおネエちゃんに捧げた曲なんだろう。いわゆる公私混同ってやつだ(笑)。まぁポップミュージックなんてものは、公私混同な作品は色々あるものだから仕方ない。
イマジネーションの特徴は、クールなダンス・グルーブと、リー・ジョンの澄んだファルセット・ボイスだ。。初期のプロデューサーは、トニー・スワンとスティーブ・ジョリーのコンビが務めている。二人は1983年に「トゥルー」のヒットを放ったことで知られるスパンダー・バレエ(Spandau Ballet.)の成功でも知られたコンビだ。1982年にリリースしたアルバム「In The Heat Of The Night」はスパンダー・バレエの作品とサウンドもよく似たテイストで、アメリカでの代表曲となった「Just An Illusion」などを含むんだいいアルバムだった。
この12インチ・シングルを調べてみたら、ジャンルは「Electronic」で、スタイルは「Synth-pop, Disco」とあった。なんか分かるような分からないような、であるが。ちなみにクレジットは以下のようになっている。B面は2曲ともライブ音源で、当時の12インチ・シングルの中でも手抜きの部類に入る(笑)。
A:Found My Girl (Dedicated To Charlotte)
Mixed By, Engineer – Robin Sellers*
Producer – Nigel Wright
Written-By – Ashley Ingram, Leee John
Mixed By, Engineer – Robin Sellers*
B1:In And Out Of Love (Live Version Hammersmith Odeon)
Producer – Brian Longley
Written-By – Ashley Ingram, Errol Kennedy, Leee John, Steve Jolley & Tony Swain
Producer – Brian Longley
Written-By – Ashley Ingram, Errol Kennedy, Leee John, Steve Jolley & Tony Swain
B2:I Gave It All (Live)
Engineer – Nick Godfrey
Featuring – Joe Sample
Mixed By, Engineer, Written-By – Leee John
Written-By – Ashley Ingram