J-POP数珠つなぎ その286
「Summer Lady」/JADOES
角松敏生のファンはみんな聴いている和製ソウルファンクバンドでコントグループでもあるJADOESの夏の曲といえばこれだ。
1987年にリリースされた2ndアルバム「Free Drink」の1曲目に収録されている曲で、もちろん角松敏生プロデュース。シングルでも発売されているが、こちらはアルバムバージョン。ベーシックのトラックやプログラミング、ギターも角松敏生がやっているので、角松敏生がヴォーカルをやればそのまま角松敏生の曲になってしまいそうなチューンだ。
この2ndアルバム「Free Drink」1stアルバムに続き角松敏生がプロデュースしたが、セールス的には成功しなかった。だが、まぁ角松ファンは自身のアルバムではあまりできないエロなお遊びが入っていたJADOESの曲が好きだったはずだ(笑)。まぁ僕もその一人だったし。
このアルバムは、前作に比べ更にシンセサイザーや電子ドラムが多用されておりエレクトロ・ブギーサウンドが増し増しになっており、1stと聴き比べるとかなりサウンド面がパワーアップしている。ジャケットのハイネケンの瓶とジョッキにつたう水滴からも清涼感たっぷりで、フリードリンクというタイトルのごとく様々なタイプのポップな楽曲が楽しめるアルバムで、バラードも秀逸。彼らの代表曲の1つにもなったこの「Summer Lady」が象徴する疾走感のある曲が多数収録されており、和ブギー路線はこのアルバムで完成されていると思う。