J-POP数珠つなぎ その239

「思いきりアメリカン」/杏里

 

 

 サーカスの「アメリカン・フィーリング」に続いて竜真知子作詞のアメリカンもの。竜真知子さんはアメリカ大好きだったのか?

 

「思いきりアメリカン」は杏里の10枚目のシングルとして1982年4月に発売されたものだが、7枚目のシングルだった『コットン気分』と同様に、花王コロン「リマーラ」のCMソングで杏里も出演していた。杏里はモデルのような出で立ちだったから、結構CMに出ていた思い出がある。

 

 「アメリカン・フィーリング」の際にも書いたが、「アメリカン」を前面に出すというのはなかなか勇気のあることだ。歌詞の中ならまだしも、タイトルに入れるには勇気がいる。まぁCMがらみだから両方の曲ともOKだったのだろうが、少々こっ恥ずかしい感じがしてしまうものだ。

 

 

 この曲は直後に発売されたこのベスト盤『思いきりアメリカン 〜I Love Popping World, Anri〜』にも収録されていたが、この頃の杏里は明るいポップ路線で、いまさら聴き直すと意外といい曲が揃っている。角松敏生以前、以降で杏里は大きく変貌してしまったからだ。

 

 「思いきりアメリカン」は作詞:竜真知子と杏里で、 作曲は小林武史。小林武史はまだ杏里がブレイクする前に(ご本人もだが)いい曲書いたりいいアレンジしていた。いろんな若い才能が結集したブレイク前の音源というのはなかなかいいものだと改めて感じさせてくれる。