「フリーメーソン」の真実 その7

 後編:超古代フリーメーソンと闇の秘密結社

 

 

 フリーメーソンの結社員であろうと、様々な世界寡頭勢力への参入者であろうと、自らの仲間に対して「手」や「指」で秘密のサインを伝える。これは「メッセージ」でもあり「呪術」であるともいえる。

 インターネット上には世界の著名な政治家や大富豪、セレブたちが出す様々な「指のサイン」の写真がアップされているが、それらは自らが信奉する神に向けたしるしでもあり、仲間たちに対する呼びかけにもなっている。要はこの世界は「呪術戦争」をやっているということであり、それは聖書の「黙示録」で言う「神」と「悪」の最終戦争「ハルマゲドン」の前哨戦になっているとも言えるのだ。

 

 「光」があれば「闇」がある。そして終末の世では「闇」の力が強くなってくる。それが2022年の現在の世界である。「光」の秘密結社があれば「闇」の秘密結社もある。表の戦いとともに裏側でも様々な戦いが行われているのだが、そこには少なからず「超能力者」たちの存在も関わっているのだ。

 ある意味の「サイキック・ウォーズ」だ。こういう書き方をすると「呪術廻戦?アメコミの世界?」などと思われてしまうかもしれないが、アメリカでも旧ソ連でも、1940年代から「超能力者」の育成プロジェクトが密かに進められ、特にアメリカではマクモニーグルのような「超能力者」たちが軍やFBIに現在も協力している。実は近代フリーメーソンも「超能力者」をいつも探しているのだ。なぜなら、超能力者の存在なくして儀式が行えないからである。

 

 

 

◆超能力者と「マジック・キャッスル」

 

 ここに書く話はどうやら書いてはいけないらしい(笑)。まぁ書いているのだが…。飛鳥昭雄氏も自著の中であくまで仮の話として書いているので、僕も仮の話として書くことにする。

 

 アメリカのエンタテインメント業界には、映画、舞台、音楽などどのジャンルにも必ず「組合」(UNION)があり、組合制度は「マジック」の世界にもある。マジシャンの組合はハリウッドにあるのだが、それはファンタジーのようなお城「マジック・キャッスル」の中に存在する。

 

マジック・キャッスル

 

 「マジック・キャッスル」(The Magic Castle)は、ハリウッドにあるマジック(奇術)専門の会員制クラブで、様々なイリュージョンの世界を堪能できる大人のエンターテイメント&社交の場である。場所は「チャイニーズ・シアター」など有名な観光スポットがあるハリウッド大通りの近くにある。

 旅行番組など日本のテレビでも紹介されているので、ご存知の方もいらっしゃると思うが、ここでは毎晩複数のマジックショーが開かれており、この建物自体にも様々なマジックの「仕掛け」があって訪問者を驚かせている。また、併設されたホテル、レストラン、バーもあるので、カクテルを片手にショーを回りながら一晩中遊べるため、大人のナイトエンタテインメントとして絶好の場所である。但し、それはあくまでも表向きの話である。

 


 ここでは館内は入館以降の写真撮影が一切禁止となっており、内部の様子はほとんど公開されていない。カジノなどでも同じように撮影禁止の場所が多いが、プライベートクラブであるための規則ということ以外でも、マジックに関してマジシャンの技を公開される訳にはいかない、ということかもしれないという。これもまた表向きの話である。

 

 実は、ここに所属するマジシャンたちには、ひとつの決まりがある。それは「自分たちが超能力者であることを、決して口外してはならない」というものだ!実はマジシャンといいながら、実際はトリックではなく、本物の「超能力」が使われているのだ。

 だが、その中にこの「鉄の掟」を破った男が一人だけいる。スプーン曲げで有名な「ユリ・ゲラー」である。

 

ユリ・ゲラー

 

  ユリ・ゲラーの超能力の凄さは、彼を日本に初めて紹介した矢追純一さんの著書に詳しく書かれているが、ユリ・ゲラーと聞くと50歳以上の方であれば、オカルト好きでなくてもテレビの超能力特番でスプーンを曲げていたオジサンとしてご存知と思うし、近年でも「月間ムー」の読者なら、様々なユリ・ゲラー関連グッズが紹介されているのでご存知だと思う。

 実はユリ・ゲラーの超能力が本物かどうかをCIAが調査した機密文章が公開されている。そこには「彼の超能力は本物である」と書かれており、さらに一大超能力ブームであった1970年代の日本のTV番組を通じて、日本人に対する様々な実験が行われていたとある。

 CIAは1940年代~1990年代まで続けた1200万件にも及ぶ過去の科学研究データをオンライン上で公開している。公開された情報の中には東西ベルリンを繋ぐトンネルの情報や、UFO目撃情報等なども記載されているのだが、その情報の中のひとつにCIAがユリゲラーの超能力が本物なのか確かめるため、8日間にも渡ってユリの実験をした内容も含まれていたのである。この実験には「スターゲート」という名前がつけられ、1973年にスタンフォード研究所で実施されたものだ。一連の実験から得られた結果から、最終的にCIAはユリゲラーには「本物の超能力がある」と結論づけている。

 

 ユリ・ゲラーは自分のことを「本物の超能力者」と公言したため「マジック・キャッスル」を追放されたのだが、この「マジック・キャッスル」には裏の顔がある。フリーメーソンである。「マジック・キャッスル」は某ロッジを兼ねたメーソンの建物なのである。つまり、ここのメンバーは、マジック・キャッスルのメンバーであると同時にフリーメーソンでもあるのだ。マジシャンで超能力者のフリーメーソンなのである。これには深い意味がある。それはフリーメーソンには超能力者や霊能力者が必要だということなのである!

 

◆超能力者による儀式

 

 フリーメーソンには「超常現象」「奇跡」「超能力」を否定する人が多い。しかし、フリーメーソンの密議において、「超能力」や「超常現象」は避けられない。ヒラム・アビフの伝説をなぞる「死と再生」の儀式とは「フリーメーソン霊」を宿すことで特別な権能を得ることなのでる。

 儀式で最も重要な存在というのは、儀式を取り仕切り、その場に霊的な存在を召喚する「祭司」である。特別な能力をもった超能力者や霊能者、審神者(さにわ)、巫女、その他のサイキック能力を持った人間が不可欠なのである。

 

 西洋魔術では魔法陣や魔法円、象徴図形を使い、儀式を行う場を聖別する。式次第と呪文によって、霊的な存在である天使や悪魔を召喚するが、これはキリスト教のミサも同じである。神父や牧師が行う「聖餐式」(せいさんしき)は、それ自体は聖なる儀式で、ミサを通じて「聖霊」が降臨し、信者たちに聖なる力を与える。つまりフリーメーソンの密議と同じなのである。

 

魔法陣

 

 魔法陣には色々な種類がある。この写真の左上の魔法陣は「ソロモンの鍵」と呼ばれるもので、それ以外にも六芒星や五芒星、4角形、多様な象徴図案を使った魔法陣がある。地面に描いた魔法陣の中で儀式を執り行う祭司が「魔法の呪文」を唱えることで、魔法陣は「悪魔を召喚する」ために使われてきたと言われたりする。日本でも水木しげるの「悪魔くん」など、漫画やアニメの題材にも多く使われてきた。

 

 

「悪魔くん」

 

 1966年に放送された実写版は白黒だったこともあり、妙に怖かった思い出があるが、改めて原作を見てみると、なぜか「悪魔くん」なのに頭に神道の「幣帛」(へいはく)を付けていたりする。いったい西洋式の悪魔召喚なのか、実は神道なのか…。さすが水木しげるだ。

 

 最近では子供たちがやっているのか知らないが、日本ではこうした「魔法陣」を使った遊びは、昭和の頃は当たり前のように小学生たちにとっての遊びのツールであった。皆さんもやったことがあるかもしれない。「コックリさん」「エンジェルさん」である。

 

「コックリさん」「エンジェルさん」

 

 「コックリさん」(狐狗狸さん)をWikiで調べてみると、西洋の「テーブル・ターニング(Table-turning)に起源を持つ占いの一種となっている。机に乗せた人の手がひとりでに動く現象は心霊現象だと古くから信じられていて、19世紀末から流行して「コックリさん」と呼ばれるようになったという。
 日本では通常、狐の霊を呼び出す「降霊術」と信じられており、そのため「狐狗狸さん」の字が当てられることが多い。その起源は明確ではないが、レオナルド・ダ・ヴィンチが自著において「テーブル・ターニング」と同種の現象に言及しているので、15世紀のヨーロッパでは既に行われていたとも推測されるというが、日本で爆発的に流行したのは、1970年代にはつのだじろうの漫画『うしろの百太郎』の作中でコックリさんが紹介されたことで、全国の少年少女を中心にブームになった。

 

 僕も小学生の時に周りの友達がやっているのを見ていたが、なかなか「コックリさん」が帰ってくれず、勝手に友達の指が「あげよこせ」とか動いていた(笑)。「ホントかよ?」と思ってみていたが、「コックリさん」が帰らずで面倒くさくなった友人がシートを破ろうとしたらいきなり燃えたという謎の現象が起きて以来、みんな怖がって誰もやらなくなってしまった。

 

 日本の子供たちは幼い頃からこうした「呪術」を使った遊びに慣れている。最もポピュラーな遊びといえば「かごめかごめ」だろう。

 

 

 

 もはや説明不要の「呪術」の遊びだが、「かごめかごめ」は「魔法陣」である。そして唄の内容は重層的な「預言」であり「呪文」でもある。この唄を唱えることで日本人の深層心理に「預言」を植え付けながら未来を引き起こす「呪文」でもあるのだ。海外の呪術師が日本にやってきたら、なんて恐ろしい国なんだと思うに違いない。特に近代フリーメーソンはそう考えるのだが、逆に日本のフリーメーソンの組織に加入している人たちはそのことを理解していない。

 

 さて、しかるべき立場のフリーメーソンは、秘儀において、最も重要な存在が「霊的能力」を備えた祭司であることを認識しているが故、フリーメーソンは超能力者や霊能力者に並々ならぬ関心を持っている。フリーメーソンは自覚しているのだ。自分たちの組織には重要なものが欠けていると。本来ならあったであろう「権能」が失われてしまったことで、儀式が形骸化し、遂には権能を次世代に伝えることができなくなってしまったのだ。これが世にいう「フリーメーソンの失われた鍵」である。

 

 

<つづく>