「『タバコの害は医学的に証明された』といわれているが、実際のところ、証明なんていうのもおこがましい状態。がんは根本的には遺伝的な病」

 

養老孟司

 

「タバコは有害なのか?」という論争はもう40年も続いているが、コロナ禍で余計に喫煙者への迫害は加速している(笑)。

僕も高校を卒業してタバコを吸いはじめて38年になるが、未だに禁煙しようなんて一度も考えたことはない。

 

僕は仕事柄よく海外へ行くが、チケットなどの手配をしてくれる旅行代理店の人間がやれ「タバコはどこも吸えないです」とか「タバコをポイ捨てしたら罰金ですよ」とありがた迷惑なご注意をしてくれるのだが、はっきり言って旅行代理店の人間が言っている通りの国なんかどこもなかった(笑)。

 

タバコ先進国なんて言われているアメリカでも、テキサスに行けば通りには公共の灰皿が設置され、町中ではがんがんタバコを吸っているし、ポイ捨てすると100叩きの刑に逢うシンガポールでもちゃんと外に灰皿は設置されている。

ロシアに至っては空港の外に出た瞬間に、乗務を終えたアエロフロートの女性乗務員たちが一斉にタバコを吸い始める(笑)。

 

日本はやれ先進国の名前を挙げて「☓☓では全て禁煙」とかいう情報だけを知って真似をしようとするのだが、はっきり言ってタバコやお酒に関しては「子どもの国」だ。

大人の楽しみと子どもの楽しみをごちゃまぜにして、全てを一元化して済ましてしまおうとする。だからタバコにはうるさいが、平気で子どもにもお酒を出してしまう。

 

アメリカのように未成年にお酒を出した店は小売店だろうがレストランだろうが酒類販売免許を剥奪される。

剥奪されたら商売あがったりなので、たとえ見た目が爺さんだろうが、必ず年齢がわかる身分証を提示しないとお酒は飲ませてくれない。だから歌舞伎町で泥酔している18歳なんていうのが見つかったら、即刻そのお姉ちゃんにお酒を出したホストクラブはお酒は出せなくなってしまうのだ。それから比べたらいかに日本はユルイかよく分かる。

 

 

日本では「改正健康増進法」が施行され、タバコを吸える場所はめっきり減った。原則的には屋内禁煙だし、JR東海の新幹線の喫煙車両も廃止されてしまった。本来なら吸えるはずの屋外禁煙スペースも「ソーシャルディスタンス」の名のもとに「立入禁止!」という札が貼られて吸えないし、あれだけ喫煙者で支えられていたルノアールも禁煙、ドトールコーヒーも紙巻たばこはNGと、愛煙家の肩身は狭くなるばかりである。

 

数ヶ月で武漢ウイルスと感染症とタバコの関係性について、「喫煙者は重症化のリスクが高い」と誰かが言いだしたこと、そしてヘビースモーカーだった志村けんが亡くなったことで、まるで「重症化はタバコのせい」のように報じられるに至って、喫煙者の感染リスクが高いのはさもありなんと納得した人も多いと思う。

さらにWHOが「喫煙者は非喫煙者に比べて重症となる可能性が高い」などと発表したこえとで、ますます禁煙勢力から攻撃が強まった。

 

しかしながら本当にそうなのだろうか?

 

世界各国の統計を調べてみたが、まず中国の言い分を拡散させたWHOの言うことはもともと当てにならないのはご存知の通りなので、国単位で出している統計を調べてみたら笑えた。

感染者における喫煙者の割合が、一般人口の習慣的喫煙者の割合(喫煙率)よりかなり低いという発表ばかりなのだ。

 

アメリカ:喫煙率13.8% →感染者の中の喫煙者数:1.3%

ドイツ :喫煙率30.7% →感染者の中の喫煙者数:6.0%

フランス:喫煙率32.9% →感染者の中の喫煙者数:4.4%

中 国 :喫煙率27.7% →感染者の中の喫煙者数:12.6%

 

中国の場合、喫煙者率を調査したのはWHOなのと、元々感染者数を操作しているからほとんど当てにならない(笑)。

 

一番タバコを吸うフランスでは、新型コロナウイルス感染者の予防や治療にニコチンが利用できるかについて臨床試験が始まった。

パリのピティエ・サルペトリエール病院の研究チームでは、ニコチンがウィルスの受容体に付着して、ウィルスが細胞に侵入拡散するのを阻止する可能性があると提唱している。

喫煙者の方が重症化しやういという調査結果があるのは承知しているが、もしタバコで感染が抑えられるのであれば、それはそれで良いかと思う。

 

禁煙活動家の方々は禁煙こそ正義と言わんがばかりにわれわれ喫煙者を迫害する(笑)。

一面的な正義を振りかざして「タバコを吸うな」というのは、最近の自粛警察やマスク警察と同じ。まぁ禁煙警察は裁かれないが(笑)、どうも最近の日本人はすっかり寛容性が失われて、「正義か悪か」で見ず知らずの他人を裁こうとする。

さらにすぐに冷静さを失うのも危険な兆候だ。

はっきり言って戦前の「朝鮮人が井戸に毒を入れた」といって多くの朝鮮人を迫害した頃のメンタリティと何も変わっていないのが恐ろしい限りだ。

 

「一度冷静に立ち止まって、自分で調べて考えてみる」

 

情報が錯乱している今こそこういう態度が必要だ。

世界的に喫煙率は下がり続けているのに、なぜか肺がん患者の数は右肩上がりで増え続けている。

タバコを吸わない人たちが次々と肺がんにかかっている。シンプルに考えても完全におかしいと感じない方がおかしいのに、全て「タバコのせいだ」と思わされてしまっている。

この話の真相を追い続けるとかなり長くなるので、今回はやめにしておく。

 

他人にタバコをすすめるつもりはないが、他人に「禁煙」を押し付けるのもやめて欲しい。

新型コロナの発生と世界への拡散が全て中国のせいだと正義を振りかざすのと一緒で、ネットに流れている情報に惑わされていると、いつか痛いしッペ返しを食らうことになる。