評価

1. ストーリー構成と展開
 – 立ち退きを迫られた住人たちが、突如現れた小さな宇宙生命体たちと心を通わせていく構成の温かさ。 
★8
2. キャラクター描写と演技力
 – 老夫婦、若い画家、妊婦など、さまざまな人々が「家族のような共同体」として描かれる群像劇。 
★8
3. UFO(ロボット)たちの造形と表現
 – 小さく愛らしいデザインと、機械でありながら感情を持つような表情付けの秀逸さ。 
★7
4. 特殊効果・映像表現
 – 当時としては驚異的だったミニチュアとストップモーションの融合技術。自然な動きと温かみのある質感。 
★7
5. 音楽・サウンドトラック
 – ジェームズ・ホーナーによる優しく包み込むようなスコアが、物語の感情を豊かに支える。 
★7
6. テーマ性(共存・希望・再生)
 – “人と人”“人と異星存在”の絆を通して、失われたものを取り戻す希望を描く。 
★8
7. 演出スタイルとトーン
 – ファンタジーと現実のバランスが絶妙で、スピルバーグ的ヒューマニズムがにじむ。 
★7
8. テンポと編集
 – ドラマ部分とSF的クライマックスの配分が良く、静と動の切り替えが心地よい。 
★7
9. 情感と映像詩性
 – 廃れゆく街角に差す光や、宇宙的存在がもたらす癒しなど、詩的な映像演出。 
★7
10. 結末のインパクトと余韻
 – 小さな奇跡によって再生していく人々の姿が、希望と優しさを残すラスト。
★7

計73点

〜もう一度、家族で映画を観る夜を〜まず言いたい。なぜこの作品を地上波でやらなくなったのか。確かに、芸術的な観点から見れば評価は高くないかもしれない。でもね、家族で観るには最高の映画なんですよ。グーニーズ、ホームアローン、バック・トゥ・ザ・フューチャー――あの頃、家族みんなでテレビの前に集まって笑って泣いた、あの“黄金フォーマット”の一本がこれ。---古い? うん、古い。でも古いからこそ、いい。人情も、温もりも、ちゃんとあった時代の空気が詰まってる。今の時代、家族で映画を観るなんてことも少なくなったのかもしれない。でも『ニューヨーク東8番街の奇跡』を観れば、きっと思い出すはず。「あぁ、昔はこうだったな」って。---おじさん・おばさん世代には懐かしく、若い世代には“映画が優しかった時代”を知る貴重な一本。派手なCGもない。だけど心は満たされる。そんな奇跡、今の映画にはなかなかない。