映画『レザボア・ドッグス』




評価

1. ストーリー(構成・プロットの妙)
 - 強盗の前後だけで語る構成の巧みさと、サスペンスの盛り上げ方 
★8

2. キャラクターの個性と関係性
 - Mr. White、Mr. Orange、Mr. Pinkなど、コードネームで語られる登場人物たちの存在感と関係の緊張感 
★8

3. 演技力とキャスティングの巧みさ
 - ハーヴェイ・カイテルやティム・ロスらの緊迫感ある演技 
★9

4. 会話のセンス(タランティーノ節)
 - 無駄話のようで意味深なセリフ、テンポと皮肉に満ちた会話劇 
★8


5. 時系列のズラしと編集技法
 - フラッシュバックを駆使した時系列シャッフルの効果的な活用 
★8

6. 暴力描写とその演出
 - 必要以上に見せず、それでも記憶に残る暴力表現(例:耳のシーン) 
★8

7. 音楽とシーンの融合
 - 『Stuck in the Middle with You』をはじめとした選曲と残酷な場面の対比 
★8

8. スタイリッシュな映像美(色・構図・衣装)
 - 黒スーツにサングラス、血の赤とのコントラストなど映像的なアイコン化 
★8

9. 倫理観・裏切りのテーマの描き方
 - 忠誠、友情、裏切りといったテーマの深みと切実さ 
★8

10. 結末の衝撃と余韻
 - 観客の予想を裏切るクライマックスと、それが残す感情的ダメージ

★8


計81点


ハーヴェイ・カイテル、スティーヴ・ブシェミ、マイケル・マドセン―― 「このキャスティング、なんてワルそうで最高なんだ!」と、思春期の私の胸は高鳴った。 


特にマイケル・マドセン。


あの拷問シーン、やばい。怖い。えぐい。なのに…なんでだろう、心が踊る。
「耳ぃぃぃぃぃぃ!!」って叫びながら、その手の動きはキレッキレ。ダンスか拷問か、どっちなんだ。 


しかも、そのBGMがまたいい。Stealers Wheel「Stuck in the Middle with You」がこんな使われ方していいの!?って衝撃。 


その日からあの曲は、“朝の目覚まし”ではなく“拷問のテーマ”になった。 


テンポも最高。


全員黒スーツでイキってるのに、
中身はチキンレースと疑心暗鬼の人間模様。 


セリフの応酬も無駄がなくて、全部“カッコいい風”に刺さる。 


スタイリッシュなクライム映画と思わせて、実は汗と血と友情の物語
・マドセンの「拷問ダンス」が観たいがために再生してしまう中毒映画
・そして…サントラは、買う。それが礼儀。


H.カイテルの最後のなんともやり切れない顔……

最高です。