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この事件の顛末が気になっていたので・・・備忘録。

高齢化社会が深まると、法令についてきちんと認識していないと、さらに悲惨な事件が多発する可能性がある。

本件でも、被害者が未だ現役世代だからそれでも救いようがあるように見えるが、もし、被害者が高齢者で、骨折の上、寝たきりになってしまったとしたら?

無免許で乗れても、無届はヤバい。逃げるのは、もっとマズい 「電動キックボード事故」で重罪、最悪の結末に
4/11(木) 9:42配信 乗りものニュース
歩行者と衝突「大丈夫かな?」→「大丈夫そう」そのまま逃走!?
無届の電動キックボードでの悪質な走行例。写真はイメージ(中島みなみ撮影)。
 名古屋市内の繁華街で、電動キックボードが歩行者と衝突、骨折させ、逃走した事件が2024年2月3日に発生しました。その1週間後、被疑者は逮捕されました。
 4月15日まで続く春の交通安全運動では、電動キックボード等利用時のヘルメット着用と交通ルールの遵守が全国重点項目になっています。名古屋市で起きた事案のその後を追うと、運転者自らが電動キックボードの事故を“事件化”してしまう実態が見えてきました。
 事件は2月3日17時11分頃、名古屋市中区栄4丁目の両側に歩道のある一方通行路で起きました。被害者の40代男性が歩道から車道を横断しようとしたところ、44歳の無職の男が電動キックボードで後ろから追突するように衝突しました。
 被害者の男性は鎖骨を折るなど全治約8週間のけがを負いました。被疑者は事故後、一度は電動キックボードを降りて駆け寄りますが、男性がよろめきながら立ち上がると放置したまま逃走しました。その様子は、周囲の防犯カメラなどの映像に残され、大きなニュースにもなりました。
 単に電動キックボードで衝突する人身事故であれば、逮捕されることはありません。しかし、被疑者は救護することなく逃走したために、道路交通法違反(救護義務違反・事故不申告)で、通常逮捕されています。この容疑者はその後、名古屋地方検察庁に送致されました。
 捜査の焦点は、容疑者がなぜ逃走しなければならなかったのか、という点に絞られました。
 取り調べに被疑者は当初「捕まりたくなかった」と供述しています。事故は電動キックボードが一方通行を逆走することによって起きていますが、特定小型原付だった場合は、標識によりますが、自転車と同じように規制の対象から除外されます。しかし、44歳の男が乗っていたのは、原動機付自転車に相当する電動キックボードでした。
 当然ですが、原付を運転するためには原付免許が必要です。そのため逮捕された男の容疑は、無免許危険運転致傷(通行禁止道路の通行)の上にひき逃げ、という重罪になりました。
 しかし、捜査はそれだけで終結しませんでした。愛知県警交通捜査課と中署によると、実はこの被疑者、「過去に運転免許を持っていたことは確認できる」というのです。

免許の必要性を「わかっている」? 被疑者が迎えた最悪の結果
 電動キックボードの利用者の中には、自分が運転する車両が、免許不要の特定小型原付なのか、原付か、もっと上位免許である自動二輪免許が必要なのか、理解しないまま運転している人もいるようです。
 今回の事件で被疑者の運転した電動キックボードのブランドは「GOTRAX」(型番APEX MAX)でした。事故当時、商品サイトには日本のどの免許区分なのか明示がありませんでした。
 今回の事件では、実はこの免許区分の認識が問題になっています。
「2023年8月ごろにネットで購入した」と、被疑者は当初供述していました。記者が事件発生当初に通販サイトを確認した時点では、免許が必要とも、そうでないとも受け取れるような記載でした。そして運転時に、被疑者は無免許でした。当該機種が原付あったことを認識していたのでしょうか。
 警察は「回答を差し控える」と回答しましたが、過去に免許を所持していたことを考えると、免許の要否については知識があったことが伺われます。また、救護義務についても知っていたはずです。
 何らかの理由で無免許となった場合の移動手段としても、免許不要の特定小型原付は非常に魅力的ですが、販売サイドもどの免許区分の乗りものを販売しているのか、明記して販売する必要があります。
 そして事故当時、車両にはナンバープレート(課税申告)がありませんでした。おそらく自賠責保険も未加入であることが考えられます。この事件では罪名や罰条に入っていませんが、被害者の治療費は事実上、自賠責保険の加入者が立て替えることになります。
 電動キックボードの事故や事件では、新しい交通ルールの周知を、とよく言われます。しかし、本当は免許が必要なことを知った上で、より出力の高い車両を選択し、無免許、無届のまま乗ってしまう、ということがあるのではないでしょうか。気軽に乗っていても事故を起こした時の責任は重大です。
※一部修正しました(4/12 21:02)
中島みなみ(記者)