4月10日JRTM団交

「不適切な事象が散見されたが、
パワハラではない。時期がくれば
適切に対処していく」(青野課長)

 

 組合は、4月10日18時30分より新潟第一ホテルにて、JRTM(JR東日本テクノロジー)との団体交渉を行いました。出席者は、組合側4名、会社側3名で、2時間に及びました。
 江南工場の品質管理課・早川課長の数年間にわたるいじめ・パワハラとそれをかばい続けてきた会社側の責任を問題にしました(ブログで、この間の組合ニュースを載せています。ぜひご覧ください)。
【おことわり】組合はこれまで、このパワハラ問題に関して「H課長」と配慮してきましたが、本人に反省の色が 見えないことが明らかになったため配慮をやめました。
 この団交での組合と会社の主なやり取りは次のとおりです。

 

会社「早川課長について、上司・部下の関係で、不適切な事象が散見された。パワハラではない」
組合「何が「不適切」なのか? パワハラではないのか?」
会社「個別には答えられない。全体を通して不適切 な事象が散見されたが、パワハラではない」
組合「早川課長はこれまでに複数の社員に金銭を要 求した。これは不適切か?」
会社「個別には答えられない」
組合「就業規則に、金銭要求を禁じる項目があるが、 これに違反してないか?」
会社「部内の決まりに沿って組織として対処する」
組合「会社として、早川課長のパワハラに対して、 何をしてきたのか?」
会社「時期が来れば適切に対処する」

組合「早川課長は自らの行為についてなんとコメン トしているのか?」
会社「(被害者と早川課長では)受け取り方が違う」

組合「早川課長は反省していないのか?}
会社「・・・(無言)」
組合「不適切な事象というが、なぜそういうことが起きたのか?」
会社「コミュニケーション不足。情報伝達の不足」
組合「江南工場の全員から話を聞くべきだ」
会社「精査はするが全員から話を聞くことはしない」
組合「コンプライアンス窓口は調査しなかったのか?」
会社「窓口は、話は聞くが、全部動くのではなく、 必要があれば動く」

 

 このコンプライアンス問題とは、今年1月16日に早川課長が部下をいじめているという匿名の通報がコンプライアンス窓口に寄せられたにもかかわらず、窓口は何も動かなかったことです。前回の団交でそのことを確認した組合は窓口に、どういうことか問い合わせたところ、「守秘義務があるから何も答えられない」などと回答してきました。窓口としての責務を果たしていないことを批判されたのに「守秘義務」を持ち出すなんてあまりにふざけています。会社の言う「コンプライアンス」「ダイバーシティ(多様な人材を積極的に活用しようという考え)」は、完全なまやかしです。世間にアピールするだけに過ぎません。
 でも先回の団交で会社は、パワハラを「指導」でごまかし、今回も認めたくなかったのですが、「不適切な事象が散見」として「時期がくれば対処」と言わざるをえなくなっています。それは、職場の声が事態を動かしていることを示しています。

 

●足を蹴る、金銭要求、「やめてしまえ!」…
 こうした中で、職場では続々とパワハラの事実が明らかになっています。

 

①後輩の足を蹴って「(仕事を)やめてしまえ!」と しかりつけ、泣かせる。
②複数の後輩・部下に金銭を要求する。
③いじめパワハラで、複数の部下・後輩が出社するのが辛くなる状態に追い込まれる。
④長年働いているベテラン社員からも「俺も昔、早川 には泣かされたんだ」と。 

 

 そもそも、パワハラは品質管理課だけではありません。会社は、江南工場の全員から話を聞いて、パワハラ・いじめ・出社が辛くなる状態に追い込んだ責任をとるべきです。会社のあり方や施策が早川課長のパワハラを生んできたことは明らかです。JRから天下ってきた五十嵐陽一元工場長は、「俺が早川をしかるようなやり方であいつは部下をしかるんだよな~」とまで言っていたのです。

 

●パワハラを助長してきた経営陣
 現場で働くみなさん。特に江南工場で働くみなさん。
 今、私たちの職場は、心身共に健康でストレスなく働くことがとても難しくなっています。メンタル面の理由で出社が辛くなる人が増えています。それは、本人に原因があるのではなく、ストレスやプレッシャーを与えるこの職場環境そのものに問題があることは明らかです。
 会社のいうとおりにしていたら、元気で幸せになれるなんてことはありません。むしろ、がむしゃらに働けば働くほど、おかしくなってしまうのが現実ではないでしょうか。早川課長によるいじめ・パワハラもその一つの表れではないでしょうか。早川課長は昔から、深夜までの超勤を行い、また年休をほとんど消化せず、本人もそれを自慢げに語っていました。しかしその一方で、部下や後輩に対していじめ・パワハラを続けていたのです。

 

●団結の力がパワハラをなくす
 では、部下や後輩である私たちはどうすれば良いのでしょうか?
 実際に早川課長のいじめ・パワハラを受けた人でないとわかりにくいことですが、みんなそれぞれ苦労してきたのです。いじめ・パワハラ対して、とにかく我慢して耐えた人もいます。耐えるのが厳しくなった人もいます。かわそうと苦労した人もいます。一方で、真正面から対決した人もいます。経験が上なので早川課長が手出しできなかった人もいます。何とか、早川課長の要求に応えた人もいます。こうやって、品質管理課の人も、製作課の人もみんなそれぞれ必死に対応してきました。
 誰でもが、もう早川課長のいじめ・パワハラにはこれ以上耐えられないし、それを生み出し助長しているこの職場環境(それを作っているのはJRTM経営陣だ!)では健康に働けない!ということです。
 私たちにとって大事なのは安全第一、健康第一で働き続けることです。そのためにみなさん、まず声を上げることです。みなさんのご意見を寄せてください。
 この間、はっきりしてきたことは、JRTM経営陣には解決するつもりもなく、コンプライアンス窓口に頼っても解決しないことです。職場の労働者が声をあげたこと、組合が粘り強く追及してきたことが事態を動かしています。労働組合の団結こそパワハラを根絶します。
 私たちの組合は、正規職と非正規職の違いやJRとグループ会社の違いを問わず、一人でも加入できます。組合に入って共に闘いましょう。

 

<私たち組合は次の4点を求めています。>
①江南工場の全員から話を聞くこと。
②いじめ・パワハラについて会社からの説明を行うこと。
③早川課長が自らの行為についてきちんと責任をとること。
④不当にかばい、パワハラを助長してきた中井会長をはじめとする経営陣が責任をとること。