バランスと調和4.【いい加減に生きよう(?)】 | 始まりはアドラー心理学

始まりはアドラー心理学

より、楽しい日々を送るために、
より、ハッピーな人生を過ごすためには、
どうすればいいのでしょうか?
そのための方法論や実践論を考えています。
ちょっと難しい内容かも知れませんが、
みなさんのお役に立てるような情報を伝えていきたいと思います。

前回は、二項対立的価値観の『いい加減さ』について語りました。
今回は、文字通り『良い加減』について考えてみたいと思います。

ある意味、二項対立は、物事をデジタル的に捉えているといえます。
解りやすくいえば、
物事を『オールorナッシング』、『オンとオフ』、『一か八か』など、
白黒はっきり分けて捉えているのです。
しかし、この世界には、純粋なる白も黒も存在しせず、
あらゆる物事は、灰色一色で表現せざるを得ません。
それは、黒と白のバランスにより、
濃淡の異なる無数の灰色が入り乱れた状態といえます。
つまり、この現実世界は、
デジタルではなく、アナログで構成されている訳です。

人間社会では、とかく物事を、『有と無』、『高と低』、『早と遅』、
『強と弱』、『長と短』、『重と軽』、『上と下』、『進と退』、
『多と少』、『大と小』など、デジタル的に分類します。
しかも、優遇されるのは前者ばかり。
それにより、あらゆる物事が両極端に偏り、
社会に様々な摩擦や障害を招いてしまっています。
つまり、バランスが悪い訳ですね。

何事にも、
最も上手く機能するベストなバランスというものがあります。
お風呂温泉には湯加減、料理お弁当にも塩加減がありますねはてなマーク
同じような加減が、あらゆる物事に存在するのです。
考えれば極当たり前な事なんですが、
この辺を意識して生きている人は少ないと思います。
何故なら、多くの人が、健康、仕事、対人関係などに悩み、
ストレスを感じて生きています。
それは、思考や行動が一方に偏っているからではないでしょうか?
つまり、多く食べ過ぎたり、頑張り過ぎたり、
他人に期待し過ぎたりしているのです。
逆に、少食過ぎたり、怠け過ぎたり、
他人に遠慮し過ぎるのも頂けませんね。
これらのバランスが上手く取れれば、結果として、肉体は健康になり、
快適に仕事が出来て、周囲の人々と上手くいくようになるはずです。

我々が取るべきバランスは無限に存在します。
我々の、あらゆる思考や感情や行動には、
全てベストバランスがある訳です。
食事パスタ、睡眠zzz、姿勢、歩き方、会話ニコニコねー
など、挙げればきりがありません。

ベストバランスを色で例えれば、まさに灰色となるでしょう。
そもそも、善悪とは、
物事を白黒で分けようとするから生まれるのだと思います。
つまり、ベストバランスとは、
善と悪が程よい加減で融和した状態ともいえます。
完全に融和した状態では、もはや善悪の区別はなくなります。
もちろん、現実的には有り得ませんが、
これを我々が目標とする事には意義があると思います。

次回は、人間の感情や行動を例にして、
バランスについて考えてみたいと思います。