1.【嘘の戦争】 | 始まりはアドラー心理学

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より、楽しい日々を送るために、
より、ハッピーな人生を過ごすためには、
どうすればいいのでしょうか?
そのための方法論や実践論を考えています。
ちょっと難しい内容かも知れませんが、
みなさんのお役に立てるような情報を伝えていきたいと思います。

冬のドラマテレビ『嘘の戦争』は見応えがありました。
少年時代に親兄弟を殺された詐欺師が、
恨みを晴らすために得意の嘘を駆使し、
犯人と首謀者、その一味たちに報復する物語です。
初めは、『半沢直樹』や『スカッとジャパン』のような
カタルシスものだと思ってワクワクしましたが、
最後は、逆にモヤモヤした気分しか残りませんでしたもやもや
やはり、復讐しても良い事は何もありません。
結局、誰も救われず、全員が敗者になって御仕舞いですガーン

嘘の戦争で最も印象に残ったのは、
主人公(草なぎ剛)の「嘘をつかない人間はいない」という台詞です。
確かに、その通りだと思います。
何故なら、本当の事など、誰も解らないからです。

嘘の戦争と同時期に放送されていた『カルテット』も、
『嘘』をテーマにしたドラマでした。
劇中では、登場人物の多くが嘘をつき、
自分の過去と本心を隠していました。
やはり、対人関係に嘘はつきものなんですね。
同様に、僕らの人生そのものにも嘘は満ち溢れている訳です。

真実ではない事を『嘘』というならば、
世の中は常に嘘だらけとなります。
あなたは、他人の意見やマスコミ報道を真実と信じて、
それを周囲に話したりしませんか?
真実である確証や根拠は全くないのに関わらず、
誰かにいったら嘘つきに成り兼ねません。
それが、後で真実ではないと判明すれば、
完全に嘘をついた事になりますね。
つまり、日常的には、
誰もが無意識に嘘をついているのです。

自分の思っている事、考えている事を他人に話す時にも、
僕らは嘘をつきます。
何故なら、自分の思っている事を
正確に言葉として伝えるのは難しいものです。
他人との会話は、内容を簡略したり、省略したり、脚色するなど
むしろ本心から外れた方が上手くまとまります。
また、そもそも本心を他人に話したくない場合も多く、
嘘をついてやり過ごす事も多々あるでしょう。
さらに、嘘が対人関係を円滑にしたり、
他人を幸せにしたりする事もあります。
つまり、嘘も方便です。
ならば、嘘をつく事を、
簡単に『悪』だと決めつける訳にもいきませんね。

世の中、嘘が人を救う事もあれば、

真実が人を傷付ける事もあります。
人間の幸不幸を決めるのは、真実でも偽りでもなく、
自分の思いが全てです。
真実だろうが、嘘だろうが、そんな事はどうでも良くて、
自分の思いを優先して自由に行動し、
その結果を自分で判断すればいいのです。
でも、騙されるのは癪に障りますね。
次回は、その辺りを考えてみましょう。