ベジフルインフォネット82号 甘藷先生「青木昆陽」 | 日本野菜ソムリエ協会認定 「野菜ソムリエコミュニティ新潟」

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東京から千葉へ向かう総武線や並行して走る京成千葉線の車窓に

神社が見えるのであるが、1年ほど前から何とも気になっていたので

今回訪れてみました。すると「秋葉神社」並んで「昆陽神社」とあり、

近くには「青木昆陽甘藷試作地」があるとのことでした。

そこで今回は甘藷先生こと青木昆陽についてです。

 

 

甘藷先生「青木昆陽」


ご本人の名前を冠した神社が出来、祭神として祀られる青木昆陽(あおきこんよう)

プロフィールと業績は次のとおりです。
江戸時代の1698年6月江戸の魚屋に生まれ蘭学などを学び、

享保の大飢饉の対策として8代将軍徳川吉宗に

甘藷(さつま芋)の関東での栽培普及を命じられ、

これを成功させ多くの人々をその後の天明大飢饉から救ったとされています。
 


【右側の社が昆陽神社】


 


種芋で簡単に増やせ、狭い土地でも多収できるなど栽培方法の研究成果を

「蕃薯考(ばんしょこう)」に著しました。
試作地として下総国馬加村(まくわりむら)現在の千葉市花見川区幕張町、

江戸・小石川養生園(小石川植物園)、上総国不動堂村(現在の山武郡九十九里町)の

3か所で行われ、特に幕張で大成功したそうです。
その後、天明・天保の大飢饉から多くの人々の命を救ったことから

1846年に秋葉神社内に昆陽神社が建立されました。

現在の社殿は道路工事のため一度取り壊され2006年11月に新しく作られたものです。

神社の下には自動車道路と歩行者通路があり「幕張昆陽地下道」として使われています。

神社と道路をはさんだ向かい側には「青木昆陽甘藷試作地」の碑があり、

千葉県指定史跡となっています。
 

【青木昆陽甘藷試作地】


試作地の碑を青木昆陽の墓所と勘違いする方もいるようですが、

墓所は東京・目黒の龍泉寺(目黒不動尊)にあります。

敷地内ではさつま芋が栽培され、毎年10月28日には盛大に「甘藷祭」が開催されます。

焼き芋やさつま芋を使用したスィーツが販売され大変賑わいます。
 


【目黒不動尊のさつま芋畑】

 

 

 

 


魅力的な台湾フルーツ(その2)※

 

※その1はベジフルインフォネット80号にて


ドラゴンフルーツ(火龍果)

ドラゴンフルーツは、ほぼ台湾全土で栽培され、旬は6月から11月とされます。主に生食ですがスィーツに加工されるものも多くあります。
甘味も酸味もほどほどで、果肉は柔らかいです。果肉には黒いゴマのようなものがありますが、これが種となります。そのまま食べることができます。

 


【ドラゴンフルーツ(台湾の市場にて)】

 


パッションフルーツ(百香果)
台湾ではほぼ1年中食べることができますが、収穫量の多い時期は6月から12月です。
パッションフルーツは基本的には木成りで完熟したものを収穫しますので、

酸味が強いものが好みという方は少し冷やして食べるのがベストでしょう。
購入したものを追熟させると表面がしわになってきますので、

こうなると酸味が抜け甘みの強い状態で食べることができます。
食べ方は半分に切り、種ごとすくい取りそのまま食べますが、

酸味と甘み、芳醇な香りを楽しむことができます。
 


【パッションフルーツ】

 

他にも日本では余り馴染みのないマルベリー(桑の実)など

多くのフルーツが台湾にはあります。

日本が誇るりんごやイチゴも栽培されていますが、

やはり南国のフルーツが魅力的です。

最近では国産の南国フルーツも出回っていますので

見かけたら是非お手にしてみてください。

 

 

(野菜ソムリエプロ 木村純一)