「ご冗談でしょう、ファインマンさん」 「われ思うゆえに思考実験あり」 を読んで | ふたつで充分ですよ

「ご冗談でしょう、ファインマンさん」 「われ思うゆえに思考実験あり」 を読んで

今日紹介するのはこれ。R.P.ファインマン著『ご冗談でしょう、ファインマンさん』 、橋元淳一郎著 『われ思うゆえに思考実験あり』


ふたつで充分ですよ-ファインマン

まずは『ご冗談でしょう、ファインマンさん』 から。これは、ノーベル物理学賞を取ったファインマン自身が書いたエッセイ。物理学者らしく、本質を追究するあまりに巻き起こる様々なエピソード。学問だけでなく、絵画や音楽にも触手を伸ばす好奇心の旺盛さ。いたずら心もいっぱいで、他人の部屋のドアを隠したり、金庫破りをしてみたり、思いつく限りの面白いことをする。

会議の場面では、出てくるメンバーも豪華で、言わずと知れたアインシュタインだの、原子模型で有名なボーアだの、排他律でおなじみパウリだの、物理をちょっとかじったことがあるなら心ときめくような名前が出てくる。

日本に来て旅館に感動した話なんかも入ってる。たまにわかりにくい実験の描写なんかが入ってるけど、そこは読み流してOK。ファインマンの人柄が詰まった一冊。読み終わるのがもったいなくて、続編が出てると知って買ってしまった。

つぎー。『われ思うゆえに思考実験あり』 は、SF雑誌に載ってたコラムを編纂したものらしい。

“ドクターψ“ というPC内の人格と対話するという形で進むから、読みやすいことは読みやすい。でも、最初の『葉緑体人間は可能か?』 は予備知識無しでも読めると思うけど、2大テーマの『自己意識とは何か?』 『時間はなぜ過去から未来に進むか?』 となるとあらかじめ知っておく必要のあるものが多い。シュレディンガーの猫とか、熱力学第二法則とか、波動関数の収縮とか。興味があって専門用語にめげない人なら手にとってみては。知的好奇心をくすぐられる良著。