『君たちはどう生きるか』 (吉野源三郎) を読んで | ふたつで充分ですよ

『君たちはどう生きるか』 (吉野源三郎) を読んで

タイトルからして自己啓発本とか啓蒙書のたぐいに見えてとっつきにくいかもしれないけど、中身は中学1年生の少年が日々起きる出来事によって成長していくという読みやすい話。

この中に『雪の日の出来事』 というエピソードがあるんだけど、登場人物は、主人公と、友達3人。その友達の中の1人の北見くんが、生意気だと上級生に目をつけられる。そしてある雪の日に雪合戦をして遊んでいたら、上級生が作った雪だるまに雪玉が当たって壊しちゃうんだな。当然その上級生は怒って、その目をつけていた友達に今にも殴りかからんとする。

実はその少し前に、北見くんが目をつけられていると聞いた時点で、主人公たちは相談していた。そして「何も悪いことはしていないのだから、北見くんを殴るなら俺たち全員殴れ!」 とみんなで立ちはだかるという約束をしてた。

それが今だ! ってことなんだけど、主人公は立ちすくんじゃうんだな。他の友達2人は立ちはだかるんだなw そして北見くんは殴られて、主人公は一人残される。雪のせいもあってか主人公は熱を出して数日寝込むw

寝込んでいる間、「当事者になるよりも、あとで証人として発言できるように加わらなかった」 って言い訳しようか、とか、「実はあのときもう僕は熱でもうろうとしてたんだ」 って言い訳しようか、とか主人公は悩む。体はすっかり治ったけど、学校に行きたくない。

ここで伯父さん登場。ああ、この伯父さんが完璧キャラなんだ! 主人公の父親が死んだ時に、「息子のことは頼む」 って任された伯父さん。伯父さんに学校に行きたくないと話し、その理由も白状する主人公。「そんなことは、手紙を書いて謝るんだ」 と解決策をアドバイスする伯父さん。「でも正直に書いても許してくれないかもしれないし」 といじける主人公を伯父さんは言い咎める。「取り返しの付かないことをしてしまったのだから、許してくれなくてもしょうがない。してしまったことは謝るべきだし、その結果許される許されないは考えるもんじゃない」 と。うーん、男らしい!!

結果、主人公がどうなったかは読んでのお楽しみということで。他のエピソードも面白いのが多いので、オススメ。伯父さんみたいな完璧キャラになりたいなあと思わせてくれる一冊。