川崎市ヘイトスピーチ条例  12月9日文教委員会 審議結果報告 | 日本世論の会 本部

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各位
本日(12月9日)の川崎市議会文教委員会で、「川崎市ヘイトスピーチ罰則条例」
が継続審議されました。

審議の焦点は6日の委員会で自民党が提案した附帯決議を認めるかどうかです。

各会派が意見表明を行い、チーム無所属は賛成の意見を述べましたが、共産党、公明
党、みらいの各会派は、附帯決議第2項目の後半部分(日本人に対する差別的言動も
認められないという趣旨)は国のヘイトスピーチ対策法の範囲を逸脱するなどとして
反対しました。

そこで、自民党の浅野文直議員が附帯決議を修正したいと粘り、10:30から休憩
に入りました。

14:30から再開された委員会で自民党が提案した修正案は添付資料の通りです。

原案では「本邦外出身者のみならず、日本国民たる市民に対しても不当な差別的言動
が認められる場合には、本条例の罰則の改正も含め、必要な施策及び措置を講ずるこ
と」という箇所が「本邦外出身者以外の市民に対しても、不当な差別的言動による著
しい人権侵害が認められる場合には、必要な施策及び措置を検討すること」と修正さ
れました。(アンダーライン箇所)修正案は共産党以外の各会派が賛成し、賛成多数
で可決されました。これにより、条例案は委員の全会一致で可決されましたので、1
2日の本会議で附帯決議を含め成立する見込みです。

定数60議席中19議席しかない自民党としては最大限の努力をされたものと思いま
す。浅野議員によれば自民党内にも賛否両論があり激論となったものの、最終的には
一致結束して対応することができたのは、多くの市民から寄せられた意見によるとこ
ろが大きいとのお話しがありました。意見を送って戴きました皆様に感謝いたしま
す。

12日の本会議で条例が成立した以降はどのようなことになるのでしょうか。

川崎市によればこの3年間、市内でヘイトスピーチは確認されていないとのことです
ので、ヘイトスピーチを行なうと言われている団体は、条例が制定されても従来同様
の街宣活動などを変えることなく継続すると思われます。一方、カウンターと称する
常軌を逸した抗議活動が今後も継続されると、従来よりもはるかに強い批判が寄せら
れるようになると思われます。すなわち、条例制定と同時にボールはカウンター側に
移ることになります。

これを機会に、双方ともヘイトスピーチや妨害ではなく、正当な主張や批判による言
論を戦わせるようになれば、条例の趣旨も生かされるものと思いますので、継続して
看視していきたいと思います。有難うございました。

差別のない人権尊重を考える川崎市民の会