英国紙、タイムズの日曜版サンデータイムズが作成したパナマ文書記載記載の法人・人名検索データベースに パナマ所在の法人として
「NHK GLOBAL INC」
が記載されていた点に付き、弊紙がNHKへ資本関係・取引関係を質問したところが現在まで解答しない事態に陥っている。
この質問は4月14日に、翌日までを回答の期限としてNHK広報担当にメールでといかけたもの。
具体的には、NHK GLOBAL INC.という社名のパナマ法人は、日本のNHK本体または子会社そのほかのグループ企業と、取引あるいは資本関係が存在する企業か否か、それともまったく無関係な企業かという内容。
同社広報部は、自分が従来から取材されるのをあまり好まないもののかつてのグノシー社・ 著作権者無断記事見出し配信事件についての質問などには「広報としては、答えられない」 「NHK情報公開規定を利用して、情報公開請求で取材して欲しい」旨の解答をしており、沈黙は初めての事態である。
もっとも人によっては「パナマでNHKは実際に事業を行おうとしていたのではないか」という見解もあるかもしれないが、
役員名簿を見てみるとこの見解を支持することは難しい。例えば、
ANA ISABEL ZAMORA GONZALEZ は
NHK GLOBAL INC.の Tresure と Director(財務担当および取締役)
をつとめているが、この人物の名前で検索すると全く脈絡のない数十の会社で、合計100以上の役職に就いており、
ペーパー企業が現地におく典型的な「ペーパー役員」
だ。
だいたい、中南米でNHKの支局としてはブラジルにサンパウロ支局があるのみである。
NHKはそもそも特殊法人であり、その目的は営利ではない。しかし、タックスヘイブンへの資金移動には
①租税回避行為の面があると共に、
②資金の使途に付いて、外部から検証しにくくなる効果があり、
役員や幹部職員による横領行為を極めて容易にするという側面がある。
つまり、仮に租税回避目的であっても現地法人を作っていたとすると、本来の放送法が予定しているNHKの役割りを逸脱した行為をしていることになる。