NHK子会社社員が不正 2億円受領、国税も調査
NHKの子会社、NHKアイテック(東京都渋谷区)は17日、同社の40代の男性社員2人が、
実体のない会社に放送関連施設の工事や業務を発注するなどして、計約2億円を不正に受領した疑い
があることを明らかにした。2人は事実を認めており、同社は刑事告訴を検討している。
同社によると、2人は平成21年から今年10月にかけて、テレビ放送の地上デジタル化に伴う 難視聴対策工事などを、2人のうち1人が役員を務めるペーパーカンパニーに発注。工事費など計約2億円を受領していたという。
同社は、放送局やケーブルテレビ局の通信設備の整備や保守を行う技術系の会社。今年10月、国税局が同社に行った税務調査の際、書類の不備などがあり、2人に事情を聴いたところ、事実を認めたという。
同社をめぐっては、
カラ出張などで不正に経費を受け取った
として今年4月、50代の男性担当部長が諭旨退職となった。久保田啓一社長は「社員の不正行為が続いたことは重く受け止めており、極めて遺憾だ。事実関係を詳しく確認したうえで厳正に対処する」と謝罪した。