中国南部の長江流域の水を北部に送る「南水北調」事業で、北京に直結する中央ルートが完成した。二十七日から
正式供給が始まる北京では深刻な水不足が軽減されると期待。半面、環境悪化の懸念や総額三千五百億元(約六兆六千五百億円)とも見積もられる事業費をどう回収するのか課題は残されたままだ。
水源の丹江口ダムの汚染は極めて深刻で、各種の分解不能なゴミがダム周辺に散乱し、生活汚水や糞便などが直接ダムに排出されている。ダム周辺の住民によれば、ダムの水は飲むことも使うこともできないほど汚染されているという。そればかりか、中央ルートの取水口に程近く、送水路が通過する河南省“南陽市”の“淅川県九重鎮”には大型のバナジウム精錬工場があり、同工場が排出する排気ガスや固形廃棄物は付近一帯の動植物を全滅させており、汚染物質の送水路への流入が懸念される。
このように有毒な水が2014年から北京や天津などの都市に供給され始めます。
これに対し、香港「アップルデイリー」は、南水北調プロジェクトは世界最大の「ガン誘発プロジェクト」になると予言しています。