Media Watch: 朝日が煽った大東亜戦争
朝日は終戦の前日まで「一億火の玉」と国民を扇動し続けた。
■転送歓迎■ H26.11.09 ■ 43,475 Copies ■ 3,926,528Views■
無料購読申込・取消: http://blog.jog-net.jp/
■1.「一億の信念の凝り固まった火の玉を消すことはできない」
昭和20(1945)年8月14日、降伏の前日、朝日新聞は「敵の非道を撃つ」と題して、次のような社説を掲載している。
__________
すでに幾多の同胞は戦災者となっても、その闘魂は微動だにせず、いかに敵が焦慮の新戦術を実施しようとも、一億の信念の凝り固まった火の玉を消すことはできない。
敵の謀略が激しければ激しいほど、その報復の大きいことを知るべきのみである。[1,p120]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「焦慮の新戦術」とは広島、長崎に落とされた原子爆弾のことである。どう「報復」するかというと、原子爆弾に対しては「わが当局が早急にこの対策を樹(た)て、その被害を最小限に止めるであろうことを熱望する」と当局に下駄を預け、「われらはわれらに与えられた至上命令である航空機増産、食糧増産その他の刻下の急務に邁進(まいしん)すれば足る」と言う。
軍部の報道統制があったとは言え、ここまで積極的に国民を徹底抗戦に向けて扇動する社説を書く必要があったのか。空疎な内容を美辞麗句で訴えている所は、戦後のソ連、中共賛美や、反日キャンペーンと同じである。朝日の、報道機関というよりプロパガンダ機関としての本質が見てとれる社説である。
朝日は大東亜戦争の期間を通じて、徹底したプロパガンダで国民を扇動してきた。その実態を見てみよう。
■2.「太平洋艦隊は全滅させられた!」
大東亜戦争は昭和16(1941)年12月8日のハワイ真珠湾攻撃で幕を開けた。朝日は9日夕刊から「帝国・米英に宣戦を布告す 西太平洋に戦闘開始 布哇(ハワイ)艦隊航空兵力を通爆」と報じ始めた。
その後、真珠湾攻撃の詳細が伝わるにつれて、次々と興奮気味の記事を掲載していく。「米海軍に致命的大鉄槌 戦艦6隻を轟沈大破す」「我奇襲作戦の大戦果確認」「白亜館(ホワイトハウス)当局も甚しく驚愕」等々。
19日には「米太平洋艦隊は全滅せり」の一面大見出しのもとに、「全主力艦の半分壊滅 米の野望今や全く絶望」の小見出しを掲げ、次のように報じた。
__________
太平洋艦隊は全滅させられた! ・・・ 現保有18隻の主力艦のうち9隻を一挙に屠(ほふ)られるにおよんで・・・一朝にして第二流、第三流の海軍国に堕してしまった。
彼の(米国の)頼みとするはもはや大西洋艦隊に属する戦艦を中心とする9隻の主力艦に過ぎない・・・われらの太平洋制覇はまさに成らんとす。。我が海軍の栄誉にはただ感激と感謝をおくるのみである。[1,p24]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
開戦劈頭(へきとう)の大戦果はその通りだが、我が国の戦艦10隻に対して、なお9隻を擁する米国を「第二流、第三流の海軍国」と呼ぶのは冷静ではない。また我が国はいつから「太平洋制覇」などとの野望を持ったのか。
朝日が国民に対して事実を正確に伝えようとするなら、米太平洋艦隊の空母群は健在であること、ルーズベルト政権が真珠湾攻撃を「騙し討ち」と非難して米国民が激高していたこと、米国は強大な工業力で軍備増強を続けること、などを指摘すべきだった。
また戦争に勝つためには「勝って兜の緒を締めよ」と説くのが言論機関の見識だろう。朝日はそのような事実報道も、冷静な論調もなく、開戦の時から戦果を大げさに持ち上げるプロパガンダを続けたのである。