こんにちは。
研修コーディネーターの飯島(日本酒)です。
「ウチの会社、残業が多いので、業務効率化の研修をしてください」
という問い合わせを受けることがあります。
この問い合わせについて、私はこう回答します。
「業務効率化の研修をすれば、残業は減るという確証はあるんですね?」
で、大抵の方は「?」という顔をされます。
いや、これ大事なことですよ!
まず、「残業が多い」ということが事実だとして、
少なくとも以下のことを検討しなければなりません。
1,現時点においてどの程度残業があるのか
2,その残業をどれだけ減らしたいのか
3,その残業は慢性的なものなのか、時期的なものなのか
4,その残業は組織全体で発生しているのか、部分的なのか
5,そもそもその残業の発生原因は何なのか
これらが明確になって、初めて
「誰に対して」「どのような研修(育成)が有効なのか」
が見えてきます。
組織全体であれば階層別研修で行うことが有効であり、
部分的な現象であれば部門別研修の方が効果的です。
慢性的なものであれば、研修だけではなく仕事の仕組み
そのものを変える必要かもしれませんし、時期的なもの
であればスケジューリングを中心としたタイムマネジメント
研修や業務効率化研修が有効かもしれません。
そして一番重要なのは、そもそも残業が発生している
原因が何か、です。
例えば、人員不足なのか、能力不足なのか、マネジメント
の問題なのか。その内容によっては、研修で対応可・不可
が変わります。
たまにある残業する理由(原因)として
「家に帰りたくない(居場所がない)ので会社にいる」
「残業代を稼ぎたいから会社にいる」
「冷暖房費の節約のため、会社にいる」
というもの。
これはいくら研修をやっても意味がありません。
それは、個人の価値観や倫理の問題となるからです。
そのため、時間になったら消灯するなどの仕組み(ルール
づくり)で対応することになるでしょう。
以上のことから、業務効率化研修をしても効果が出るとは
限りません。なので、冒頭に示したような問いかけをする
のです。
研修は「やれば良い」というものではありません。
「やれば良い研修」を行なうことが大切なのです。
で、今日の癒しの写真。
ウチの猫くんです。
何かを期待しているような眼差し・・・