第一次世界大戦 これまでの戦争との違い

第一次世界大戦は、

これまでの戦争とはまったく異なります。

 

一言で言うと大量死・長期化です。

なぜそうなったのか。

 

逆に言えば、これまでは

そうではなかったということです。

 

戦争の目的・戦術・武器などが

大きく変わりました。

 

職業軍人だけでなく

一般国民も兵士になったことも

大きな特徴だと思います。

 

 

  第一次世界大戦は塹壕が長期化させた

 

これまで、

ヨーロッパでは数限りなく

戦争が行われてきました。
 

イギリス王とフランス王の「百年戦争」や

カトリックとプロテスタントの対立を

基盤とした「30年戦争」と
名前からして、とてつもなく長い戦争です。

ただ、

多くの場合、王が雇う私兵である傭兵でしたから、
お互いある程度決着が着けば、
終わっていたのが戦争でした。

 

いわゆる目的限定戦争。

国民は兵隊ではありません。
 

戦争がどういうものか

よくわかっていなかったのでしょう。


ですから、第一次世界大戦が始まって2週間、
クリスマスまでには帰れる、
というのが合い言葉でした。
 
NHKで放映されていた「映像の20世紀」を見ると

信じられませんが、
まるで旅行か遠足に行く気分で
笑顔に溢れた出征であることがわかります。

ところが、第一次世界大戦は、
これまでの戦争とはまるで違っていました。

兵力は傭兵ではなく
主権者である国民が

それぞれの国家のために戦うことになります。
 

フランスのナポレオン軍がそうであったように、

戦う意志の堅さが違うのです。

自分の戦いに国の存亡がかかってきます。
勢い激しくなります。
互いに凌を削り、膠着状態に陥りました。

その膠着状態を表しているのが

塹壕の長さです。
 

塹壕といっても

見たことのない人には想像がつきません。

 

 

戦争で相手の撃つ弾丸を避けるために

地面に掘られた深い溝です。
首を出すと撃たれます。

塹壕に隠れていても砲弾が炸裂します。
しだいにその長さは、地上だけで700㎞に達し、
その塹壕からトンネルが掘られ

地下室にも通じています。 

 

  大量殺戮の結果が「西部戦線異状なし」

ドイツの作家レマルクが書いた小説を
アメリカが映画にした

「西部戦線異状なし」という作品があります。

30年以上相当前に見た映画ですが、
強烈でした。

ドイツの高校だったと思います。
教師が母国のために

兵士になるよう熱心に勧めます。
 

友だち同士で志願して遠足気分で出かけます。
実際、友達部隊というのもあったといいます。


砲弾の雨であるのは恐怖だけ。
塹壕の中で友人たちは次々と死んでいきます。

 

その西部戦線の塹壕は、

ドイツとベルギーの国境沿い

北からスイス国境まで

 

東部戦線の塹壕は

同盟国のドイツ、オーストリア・ハンガリー帝国

協商側のロシア国境沿いにあり、

 

東西全て地下もあわせると4万キロと書いている

資料もありました。

 

4万キロとは地球一周の距離です。

一度自宅へ帰る休暇が訪れます。
主人公は詩や小説を好んでいましたが
次第に何も感じなくなります。

むしろ、自分は、戦場へ戻りたい。
そう思うようになっていました。

戻った戦場の塹壕の中、
砲弾が一瞬止んだときです。
蝶々がひらひら飛んでいるのを見つけます。
 

思わず、塹壕から伸び上がって手を出します。
その瞬間、撃ち抜かれてしまいます。

最後にその日の戦場の報告が
音声で流れます。

「西部戦線異状なし」と。
そんな映画だったと記憶します。

戦争中の一人の死など

たいしたことではない

戦争が一人の人間の人格を破壊していき、
しかも死が日常になるという異常な世界

 

私が見たのは、1930年版(アメリカ)

最近2022年版(ドイツ)がNetflixで

配信されているようです。

参考までに

 

 

こんどは、

その膠着状態を突破するための新兵器が

考案されていきます。


その新兵器は、膠着状態を突破するため

これまでのような武器とは異なる

大量殺戮兵器に変わっていきます。

 

また、武器だけで戦う戦術以上に

戦略が重視されていきます。

 

プロ野球で一試合に勝つために必要なのが戦術。

年間で優勝するために必要なのが戦術。

と考えるとわかりやすいと思います。

 

歴史は直視すべきですが、

この映画もう一回見たいかといわれたら

はなはだ勝手ながら

遠慮したいというのが本音です。

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

 

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