忘れ去られる日本の底力

私たちが毎日使っている漢字。

誰もが、お隣チャイナからの輸入

であることは、知っていると思います。

 

NHK大河ドラマ『光る君へ』の主人公まひるさん、

紫式部がその漢字から生まれた

「ひらがな」を使っていることも

超有名です。

 

このように、日本はチャイナの

多大な影響を受けた。

チャイナなくして存在し得なかった。

 

これも事実としてあると思います。

それがこの中華文明のプライドで

「中華思想」「華夷思想」ともいえます。

 

つまり、漢民族を世界の中心「中華」とし

周囲は皆「夷狄(いてき)」=野蛮人とする思想です。

 

世界史で習った鮮卑、氐、羯、羌

などは、その「夷狄」で

「蒙古」=モンゴルもその一つ。

 

都が東北地方を「蝦夷」と呼んだのも

その影響です。

 

ところが、

現代チャイナは、日本の影響なくして

存在しないというのが、

 

東京外語大名誉教授だった

岡田英弘氏です。

 

それは、現代中国を見ても

わかるのですが、

 

辛亥革命が日本と深い関係がある

というのは、意外に知られてない

ようです。

 

 

  大挙日本に来ていた清国留学生

 

世界の大国だとばかり思っていた清国。

日本だけではなく、
これは、世界も同じで

 

18世紀までは紛れもない大国で
イギリスさえ貿易で翻弄されていました。

19世紀になりアヘン戦争で

イギリスに敗れてなお
「眠れる獅子」といわれていたのです。

それが、

日本という極東の小さな国に敗れたのです。

清国は、

日清戦争後に激変しました。
 

これまで影響を与え続けてきたはずの

日本に敗戦したことは、
衝撃以外何物でもありませんでした。

しかも、

最新鋭の西洋式軍備を備えた
李鴻章の北洋海軍に完勝した事実は、
 

これまでの清国のシステムが

通用しないことを意味しました。

この頃から日本には、
清国からの留学生が

数千人派遣されています。

多いときで8000人といわれます。

そこで僅か20年ほどで
西洋の科学や技術を消化して
すでに日本化させていることに

衝撃を受けます。

 

  日本の強さを学ぶ清国留学生

 

西洋科学や技術を吸収できた

大きな要因は、江戸時代が培ってきた

世界一の識字率。

 

学問の水準、それは単なる知識・技能だけではなく

人間として洗練されていく、人格の向上

にありました。

 

これを「學問」といったのだと思います。

 

ドラッカーはこれを喝破していました。

西洋や中国では、次の職業の準備として、あるいは昇進のために、あるいは新しいことに挑戦するために学習する。(しかし、日本は違うのです。)

それだけではく、精神的な完成や

自己啓発を目指す側面があり、

技能習得と表裏一体だと。

 

いわゆる

剣道・柔道・弓道・華道・茶道と

すべて「求道」なのです。

 

そして、

明治になって、和製漢語と呼ばれ
早くは江戸時代に西洋から輸入された書物を、

例えば杉田玄白が、明治維新後は
日本になかった

西洋の思想や法律、文化、科学や技術などの
学術用語を日本語化して翻訳した漢字があります。

今ここに記した「文化」や「科学」もその一つです。↓
 

 

上の例を

見ておわかりのとおり、

膨大な言葉が日本化されていきました。
 

なにしろ、

日本では見たことも聞いたこともない

外国の政治、哲学、科学、文化、

 

これらほぼ英語だと思いますが、
日本語にしていきました。

これは多くの日本人にも中国人にも

皆忘れ去られていることです。
 

なぜ忘れ去られていったか。
 

それは、日本に定着し、

染みこんで皆日本語だとしか
考えられないからです。

 

いや、漢字だから

すべて「中国製」だと思っている人も

いるかもしれません。


その和製漢語を、

清国の留学生たちはそのまま持ち帰り、
広まりました。

これまで、

伝統的な古典や文体と語彙に基礎を置いた
科挙は廃止され、
 

この日本の留学生たちが

官僚として採用されるようになりました。

科挙が廃止されたのは、1905(明治38)年、
日露戦争で日本が

ロシアを破った年でもあります。

 

この和製漢語とともに、

もう一つ清国留学生が学んだものが

のちの辛亥革命につながっていきます。

その後日本は、関税自主権も回復し、

名実ともに独立国家であり、
世界の一等国と国民も浮かれ気味のころでした。

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

 

このブログを書いている私が

とても興味を引かれました。↓

日本の歴史の根源にある風景

 

 

 

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