そしてアメリカは日本を敵視するようになった

 

日露戦争時、セオドア・ルーズベルト大統領は

日本支持を表明し、

財政的に支援してくれたことは

前回述べました。

 

首相書記官や大臣を歴任した金子堅太郎は

セオドア・ルーズベルト大統領とは

ハーバード大学時代の同窓ということもあり、

ロシアの現状を大統領のみならず、

アメリカのマスコミにも訴えました。

 

日本びいきとも伝えられる

セオドア・ルーズベルト大統領は、

 

日露戦争を仲介する頃には

その日本びいきは、

日本恐怖へと変わっていったと伝えられます。

 

小村寿太郎がロシアから賠償金をとれなかった

要因の一つにセオドア・ルーズベルト大統領

があったともいわれます。

 

それは、日本海海戦で完勝した日本海軍が

増強することを恐怖したということのようです。

 

それは、オレンジ計画となっていった

ということです。

 

 

  19世紀は人口増加で移民の時代

 

19世紀というのは、世界各国で人口が増加
移民の世紀でもありました。

 

帝国主義の背景には、

そうした事情もあったようです。

 

つまり、国内の産業だけでは、

国民を食べさせていけなくなってきた

ということです。

 

しかも、国民国家という時代をむかえ

選挙で支持されなければ、政治を行う、

政権を運営することができません。

 

国内で食えなければ、

「植民」、つまり海外に国民を移住したり、

海外からの資源を国内生産に使用し、

商品を国内外で売ることで

利益を得たりする必要があるわけです。

 

コロンブス以来、

スペイン、ポルトガルから始まり、

オランダ、

 

そして

いうまでもなくすでに

イギリスは世界の1/4を植民地とし、

フランス、

ドイツ、イタリアが続き、

 

さらにロシアは東方へ

アメリカは西方、つまり太平洋へと

勢力を伸ばしていた時代です。

その間に

近代の帝国主義の時代に

放り投げられたような

生まれたばかりの赤ん坊のような

小さな国である日本が

ありました。


1848年アメリカのカリフォルニアが

ゴールドラッシュで湧く頃

国内の混乱から逃れるように
清国人がアメリカ西海岸に

移民としてやってきました。

続いて、ヨーロッパのジャガイモの疫病で
特に被害のひどかったアイルランド人が

アメリカの移民となります。

 

まさに、アメリカは移民で成り立つ、

人工国家ともいえます。

 

それは、壮大な実験でもあるともいえるかも

しれません。

 

この実験が成功すれば、

世界から争いは消えるかもしれません。

いや、消えたかもしれません

どうなのでしょうか。


そして、

そうした頃に

移民として太平洋を経て

アメリカに渡ったのが日本人でした。
 

 

  日本人の美徳がアメリカ人の恐怖となった

 

日本人は、清国人とも明らかに違いました。

何が違ったか。
誇りをもち、我慢強く、勤勉でした。
 

ロシアのバルチック艦隊に

完勝した艦隊を持つ国というのは、
 

アメリカ西海岸に移民していた白人にとって

恐怖だったようです。

この時、アメリカには太平洋艦隊は

まだありませんでした。
 

さらに、清国人のような扱いをすれば、
そのロシアに戦争で勝った国が

黙ってはいないだろう、

こうした見方は「黄禍論」となっていきます。
最初に言い出したのは、諸説はありますが、
ドイツのヴィルヘルム2世だといいます。

日露戦争後、日本旅団がハワイに現れたとか、
最後通牒を突きつけたという報道が

実際にあったというのです。

 

今も昔もデマは、健在です。

この段階では、

アメリカ政府は冷静で

反日感情はありませんでした。
 

この頃の日本では基本的に当然親米であり、
こうしたアメリカでの動きは、

笑い話ほどにしか扱われませんでした。
 

1906年にサンフランシスコ大地震が起きると、
日本は現在の金額で国家予算の千分の一である
約1500億円をサンフランシスコ市に贈りました。
サンフランシスコ
財政難でありながら、

日露戦争への感謝と日本人移民が
 

少しでも過ごしやすくなるように

という願いもあったと思います。

しかし、

地元は、学校が狭くなったからという理由で
日本人と韓国人の子どもを

白人の子どもと別の建物に移しました。

翌年、日本政府は

アメリカと「日米紳士協約」を成立させ、
 

日本がアメリカに移民を送らない代わりに、
差別しないことを申し合わせました。

しかし、1913(大正2)年、
カリフォルニア州で

「外国人土地法」が成立します。

これは帰化不能外国人という表現で、
特に日本人が当てはまり、
日本人1世の土地所有が事実上できなくなります。

当時の駐米大使の抗議文書もあります。
 

 誇りをもち、我慢強く、勤勉

この日本人の美徳ともいうべき国民性が

アメリカ人にとって嫌悪と恐怖の対象となります。

 

とういうことなのでしょうか。

 

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

 

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