「征韓論」は大陸侵略のイメージ?

昨年7月に発信した内容に加筆したバージョンアップ版

でお届けします。

 

 

  「征韓論」というよくわからない事実

 

「征韓論」は、

中学校の歴史的分野や高校の日本史の教科書に

たぶん、必ず出てくる歴史の用語です。

 

教科書で恐らく多くの方が知っているのは、

西郷隆盛が「征韓論」で大久保利通と対立し、

明治政府を去ることだと思います。

 

最近は、朝鮮への「使節の派遣」と

記載している教科書もあるようですが、

 

西郷隆盛は

自ら「征韓論」といったことは一度もない

というのが、私が調べた結果です。

 

もう一つ、明治政府はほとんど「征韓論」です。

 

当然、大久保利通も「征韓論」です。

しかし、そう記載している教科書は

見たことはありません。

 

しかし、「征韓論」という名称がまず

高飛車で上から目線、というイメージは消せません。

 

しかも、この「征韓論」について

きちんと論じた本は、あるのでしょうが、

 

私が読んできた歴史に関する本に

なるほどそういうことか、と

スッキリ理解できるものはなかなか、

ありませんでした。

 

それでも様々な著者による本を読んでいくうち、

見えてきたものがありますので、

私なりの解釈になりますが、

これから述べてみようと思います。

 

 

  「征韓論」を述べる前に

 

「征韓論」ではありませんが、侵略悪名高いのが、

「満洲事変」です。

 

「満洲事変」を計画し、実行したのが石原莞爾

という山形県鶴岡市出身の軍人です。

 

石原莞爾は、

日中戦争(日華事変)の拡大に反対し、

東條英機と対立、

 

最終的には現役を引退して

その後の戦争にはかかわっていません。

 

 

戦後「東京裁判」で尋問されたことがあったそうです。

 

石原莞爾は、検事に向かっていったそうです。

「日本の近代史全部を裁くというなら、まずここに

ペリーを連れてくるのが先決だ

半藤一利著「あの戦争と日本人」(文春文庫)

 

結局石原莞爾は、

戦犯として裁かれませんでした。

病気(入院)で反東條派だから

という説もあります。

 

石原莞爾を法廷に呼んだら

アメリカ軍の企みすべてが暴かれただろう

と書いている本はかなりあります。

 

そのペリーが、確かに「征韓論」

に関わっています。

 

そもそも「征韓論」はペリーに始まります。

 

最終的には、日華事変(日中戦争)となり、

それが日本の対米英戦争へと

つながっていきます。

 

この戦争を予言(予想)したのも石原莞爾です。

 

実は、この「事変」が「戦争」にいつから変わり、

日本とチャイナ(中国)との戦いが、

どうして日本と米英戦争となったのか、

 

と改めて問われると

なぜだっけと

と思う方は多いのではないかと思います。

 

実は、教えてきた教師である私が、

よくわからなかったのです。

 

逆にいえば、受験で学んだ歴史は

それくらいのレベルだったということです。

 

私にいわせれば、

教科書の「日中戦争(日華事変)」が

突然「太平洋戦争」になります。

 

教科書や日頃のニュースや新聞などが

何気なく使っている

「太平洋戦争」も「日中戦争」も

意図があって使っているわけです。

 

だれも「使わされている」

とは思っていないでしょうが、

 

では、「太平洋戦争」を「大東亜戦争」と

いわず、

「日中戦争」が主流で「日華事変」

とカッコ付けで書かれている理由は

なんでしょうか。

 

「事変」だったのが、

「戦争」と変わってきたのですが、

それはなぜなのでしょうか。

 

「事変」と「戦争」は

何が違うのでしょうか。

 

また、

すべての教科書を読んだわけではありませんが、

日本と(主として)アメリカが戦争になった経緯を

わかりやすく書いているわけではありません。

 

批判ではなくて、

自分が教師として教えようとしたとき

感じた率直な感想です。

 

他の教師がどうしているのか

わかりませんが、

 

教科書に出てくるのは大方

「米英の援蒋ルート」を断ち切ることです。

 

では、なぜそのためにアメリカやイギリスを相手に

戦争をしなければならないのでしょうか。

 

そこにいくために

「征韓論」について次回から述べていきます。

 

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

 

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