ヨーロッパ中世の始まり

 

時代を少し前に巻き戻して、日本の外を見ていきます。
 

考えて見ると,地震が全くない国もあります。

地震が起こるのは、中学校の地理で習ったように
環太平洋造山帯と
アルプス・ヒマラヤ造山帯
の上に位置する国々です。

そういう意味では、イタリアは、
地理的には南北に長く、アルプス・ヒマラヤ造山帯に位置し
日本と似ているともいえます。
民族的・文化的にはもちろん異なります。
 

 

文明より神の時代へ

ローマ帝国分裂は教会をも分裂させた

 

  文明より神の時代へ

 

 

すでに上下水道完備、舗装率100%、

社会的にはローマ法を備え、
「全ての道はローマに通ず」と

科学技術と豊かさを誇ったローマ帝国でした。

 

ちなみに、日本は現在でも舗装率100%では

ないそうです。

その後キリスト教が国内に普及するにつれて
「全ての知識は聖書にある」と変わっていきます。

それまでの目に見えて生活に生きる法や建築などより
心を大事にする時代に入ります。

ただそれは、神の教えを示した「聖書」がすべてです。

科学者・技術者の社会的地位は低下していきます。
それにつれて、

帝国内の清潔度も低下していったといわれます。

 

たとえば、映画のテルマエ・ロマエでおなじみのお風呂。

ローマでは入浴は可能でしたが

キリスト教が浸透すると肌をさらすことが禁じられ

次第に入浴はできなくなったといいます。
  
ローマ帝国には、キリスト教が浸透して、
他宗教との混乱を避ける意味もあり国教(紀元392年)となり、
神とキリストと精霊は一体であるという
アタナシウス派が正当とされます。

つまり、
キリストの父(神)と
その子のキリストと
キリスト(神)を信じる人の心に宿る精霊は
全て同じで一体だということです。

それ以外は異端とされ、迫害を受けることになります。

ササン朝ペルシャを通して唐に伝わった
景教(キリスト教ネストリウス派)も異端とされた一つで、
実は空海も学んだ、日本にも伝わったという説もあります。

 

  ローマ帝国分裂は教会をも分裂させた

 

こうした論争をしている間にもローマ帝国には、
東方のフン族に押されてなだれ込んできた

ゲルマン民族が入り込み、
すでに分裂していた西ローマ帝国が滅びます(紀元476年)。

東ローマ帝国(以下ビザンツ帝国)は、
1453年にイスラム教のオスマントルコに滅ぼされるまで
何とか持ちこたえます。

実は、ローマ帝国が東西に分裂した時、
教会も東西で対立します。

ビザンツ帝国のコンスタンチノープル教会では、
聖母マリア像をつくったり、
キリスト像に礼拝したりする偶像崇拝を禁じていました。
それはあくまで神ではない偽物だということです。

しかし、西のローマ教会では、
ビザンツ帝国に対抗するため偶像を使って
フランク王国の改宗を進め、
キリストの弟子で初代ローマ教皇ペテロを継ぐ教皇が、
神の代弁者の地位と権威をもち、
国王の上に立つ絶対者になります。
 
西ローマ帝国を滅ぼしたゲルマン人の一派、
フランク人はフランク王国を建国し、
ローマ教会と結びつき急速に勢力を拡大していきます。

ローマ教皇もこの力を利用して王位を授けることで
権威を維持するようになり、

紀元800年、フランク王国の大臣だったカールは、
教皇からいわれてフランク国王だけでなく、
ローマ皇帝になります。

国王はいわば族長ですが、皇帝は数カ国を束ねる上の存在です。
ローマ教皇は、さらにその上の存在です。

また、これは西ローマ帝国復活を意味します。
その後、帝国は三つに分裂、
 

その中の東フランク王国に再び教皇がローマ皇帝の冠を授け、
これが神聖ローマ帝国といわれるようになります。
この頃のヨーロッパは、

東西教会も含めて分裂と抗争の繰り返しでした。
 

7世紀におこったイスラム帝国では、
ギリシャの学問全てがギリシャ語からアラビア語に翻訳され、
イスラム文化が全盛期でした。


ヨーロッパに紙の製法が伝わったのは12世紀以降と伝えられます。
ちなみに、日本にその製法が伝わったのは7世紀だそうです。

ただ、その後ヨーロッパでは活版印刷が発明され、
イスラム世界を凌駕するようになります。



 

イスラム文化は、この黄金時代には我が国には伝えられず、
その勢力が衰えた13世紀以降、
ヨーロッパ文化を通して紹介されることになります。

西ローマ帝国滅亡後、
ヨーロッパはローマ教皇が国王より権威・権力をもち、
キリスト教以外を否定しました。

その時代、イスラム世界はギリシャ文化を消化し、
東では唐と接して紙の製法を得て
ヨーロッパを圧倒していくようになります。
 

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

 
 
 

 

 

 

フォローしてね…

にほんブログ村 歴史ブログへ
にほんブログ村

 

 

にほんブログ村 哲学・思想ブログへ
にほんブログ村